イベリア半島も熱波で大変らしい。アフリカ大陸からの熱い風が吹き寄せて各地で自然火災が起きている。暑いスペインで食べられる料理は素材を活かしたシンプル調理が身上らしいが、オリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、パセリ、それにパプリカ(ピメントン)は、スペイン料理では食材ではなく、すべて調味料であるのだそうだ。
パプリカ(ピメントン)が調味料というのはちょっと変わっている。ピーマンとパプリカは同じ種だが、ピーマンは青、パプリカは赤や黄などの色付きのこと。ピメントンはパプリカから作った調味料で赤いからスペイン料理には赤く仕上がるものが多いのだそうだ。ピーマン(トウガラシの一種)なのだから韓国の料理が赤いのと同根というわけか。ピメントンはスペインのトウガラシ粉ということになる。
日本のパプリカはこれまで(それこそ)韓国から輸入していた食品らしいが、最近では国産品も増えてきている。「高山でパプリカの収穫始まる」というのが今日のNHK岐阜局のニュースだ。
高山の上切地区では、地元の新しい特産品にしようと5年前からパプリカの栽培が行われている。
昼と夜との気温差がある飛騨はパプリカの栽培に適していると云い、収穫期の今は、10センチほどに育った赤と黄のパプリカの収穫作業が行われている。赤は甘みが、黄は酸味が特徴だという。
ピーマンは未熟状態で収穫されるが、パプリカは完熟。黄色は、ゼアキサンチンというカロテノイドの一種。赤はカプサンチンという色素成分によるもので、それぞれに「ビタミンエース」と呼ばれる、ビタミンA・C・Eを含んでいるから、体力消耗による熱中症の予防にも効果がありそうだ。
これまで、ピーマンは買ってもパプリカには手が出なかった我が家だが、スペインに想いを馳せながら、パプリカ入りの野菜スープでも作ってみることにしようか。
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