5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

七面鳥とブラックフライデー

2009-11-28 22:40:05 |  文化・芸術
アメリカからの今朝のニュースは、どのメディアも必ず「ブラック・フライデイの大売出し」の状況報告を加えている。

11月の第4木曜日が感謝祭の休み。翌日の金曜日は、クリスマスショッピングの開始日という約束になっていて、アメリカ人が一斉にバーゲンハンターに変身し、どの商売も黒字が確実ということから、「ブラック・フライデー」と呼ばれるようになった。昨日も、朝暗いうちからスタートするセールに沢山のショッパーが集まったという。

NRF(全米小売業協会)の調査では、今年のブラックフライデーに買い物を計画した人は5700万人、掘り出しものがあるなら、買いに行きたいと考えた人は7700万人に上がるというから、アメリカ人のショッピング好きは、不景気でもさほど変わらないようである。

ただ、財布の紐の緩み方が少ないということで、クリスマスのセール期間中の売上は、前年比1%減の4300億ドルと予想されるのだそうだ。過去10年平均は年毎3.4%増というわけだから市場の縮小は間違いない。

さて、その金曜日が休みだったアメリカ人はどれほどになるのだろう。《USAトゥディ》の行った「感謝祭の休みは連休か」というアンケート(有給休を許す経営者の割合)によると、感謝祭と翌金曜日の連休=79%、感謝祭当日だけ=19%、休みは無し=2%という結果。だから、8割方はバーゲンハンティング予備軍になるというわけだ。 

さらに、感謝祭の味覚・七面鳥を「ローストで食べる割合は」と尋ねたアンケートには、61.7%が定番のローストと答え35.7%が網焼きやフライを好むという回答を寄せている。多くが昔からの伝統遵守のスタイルでいるようだ。

もうひとつ、本国から遠く離れたアフガニスタンとイラクに駐留する米軍の兵士が食べた感謝祭ディナーの量も紹介されていて、七面鳥=467499ポンド、牛肉・ハム=199773ポンド、詰め肉ミックス=61813ポンド、スイートポテト=13231缶、クランベリーソース=8952缶、パイ・ケーキ=68020個という大きな数字が載っている。23万を越える数の若い米兵たちは一皿盛の七面鳥ディナーを、故郷に残している家族のことを想いながら、それぞれに噛み締めたことになる。

トルーマンの時代から続くといわれる感謝祭恒例のユーモア溢れる行事「七面鳥の特赦」を行うのは、米軍最高司令官のオバマ大統領。ローストにされず、ディズニーランドで余生を過ごせる今年の幸運な七面鳥は、「勇気」という名前の45ポンドの雄鳥と、「キャロリーナ」という名の雌鳥の二匹だそうである。

これからクリスマスまでの1ヶ月、どこのレストランでも決まったように「ローストターキーディナー」や「ターキーサンドイッチ」が幅をきかせる。自分は鶏肉の方がなんぼか美味いと思うが、アメリカ人はなぜか七面鳥が好きだ。






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