猫印の運送会社から自分宛のメールが入っていた。「荷物お届けのお知らせ」とあって、「本日〇時にお届けに参りましたがご不在でしたので持ち帰りました。以下URLより再配達をご指定ください」と書かれている。
荷物情報欄には、コレクトコール冷蔵、商品代金、送り状番号の3行だけが記されていて、売り手の名前はない。コレクトというのは受取人払いのことらしいが、自分には受取人払いで、こんなに高価な商品を最近注文した記憶がない。「ひょっとして、これが今流行りの〈押し売り商法〉ではないか」と身構えた。
受取人払いで通販を使うのは家人だろうと、彼女に聞いてみると、京都の海産業者に正月用の練り物を注文してはいるという。だが未配連絡をこちらのメアドに送付してくるのが腑に落ちない。猫印に確認してみようという話になったが、しばらくして「お歳暮ありがとう」という知り合いからのお礼電話が入ったため、これは〈押し売り商法〉ではなく家人の注文に間違いないと解った。彼女は、自宅用と知人への歳暮送付代行を兼ねた注文をしたらしく、発注時には送料が確定できておらず、支払うべき金額も承知していない。注文した本人が「バカにならない送料だわ」と宣うしまつでは、こちらが緊張した分、バカを見た格好である。
今日のNHKニュースWEBに「送り付け詐欺?送料詐欺?」という特集記事が載った。我が家同様に、年末年始用の料理や贈答品をネット購入する人が多いせいだろう。
歯磨きの送料に20,000円を請求された事例、注文していない荷物が続々とどく事例、受け取り拒否やキャンセルで出品者が被害者という事例などが紹介されていた。
注文していない荷物が次々という事例では、
「妻が注文したものなのかと思って、とりあえずその場で支払って商品を受け取った。箱を開けてみると、こちらが注文したものではなかった」というある男性、彼はネット通販を頻繁に利用しており、代引きで支払いをしているため、抵抗なく払ってしまったという。出品者には返品と返金に応じてもらえたが「その後も身に覚えのない商品が届き続けた」というのが気色悪い。
「代引き支払いで5点も届いた。心当たりが無いから受け取り拒否。ほんと気味悪い」「代引きで頼んでいない商品が届いて、義母が代金払ってしまった」「注文していない商品が1週間に50個以上も届いている」など、同様の書き込みがSNS上に多く見られるという。
家人の注文だが自分のメアドに督促メールが入って来る謎。考えてみれば、前回の彼女の注文が代引きをOKしない相手だったため、自分のクレジットカード(メアド)で支払ったことがある。これで彼女の名前と自分のメアドが紐付きになったということなのだろう。
過去の別取引で販売業者にだけ教えたはずのメアドを運送会社が使う。善意のビジネスルーチンの間はいいとしても、悪意の第三者がこれを利用しようとたくらめば、送り付け詐欺まがいのことを繰り返されるという気色のわるいことになりかねない。
利便性とは背中合わせの詐欺リスク、高齢者の頭の体操だと思って、家族の通販注文履歴管理には注意を怠らぬように心がけようと思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます