5522の眼

ゆうぜんの電子日記、2021年版です。

蟹江の町おこし

2021-02-26 21:41:17 |  文化・芸術

コロナの数字、26日は全国あわせて1056人(延431221人)の感染と80人(累7839人)の死亡が発表されている。また、愛知県では40人(延25806人)の感染と2人(累517人)の死亡が確認された。

「緊急事態宣言下の10都府県のうち首都圏を除く6府県で、今月末にくりあげ解除すること」を首相が表明した。愛知県、岐阜県も入るが、拙速はよろしくない。

小酒井不木(こさかい・ふぼく)とは初めて聞く名前だ。今日の中日夕刊に彼の記事が載った。

1890年、尾張・蟹江の村長の家に生まれ、医者を志したが結核を患って帰郷して後は、欧米留学で傾倒した探偵小説を書き始め、名古屋を舞台にした〈疑問の黒枠〉など140作品を生んだ。江戸川乱歩ら後輩の育成にも尽力し1929年に没したと新聞は不木を紹介する。

若死だった彼は専門の医学知識を生かした作品を得意とした。名古屋ゆかりの江戸川乱歩のデビュー作を褒めるなどその先見の明も評価されるが知名度はいまひとつ高くない。

知る人ぞ知るこの探偵小説の草分けに光を当て「ミステリーの町」として故郷の観光誘客につなげようと頭を捻ったのが蟹江町。彼のミステリー作品を短編映画にしてユーチューブで公開するという面白いPR手法を採用した。

すでに「死体蝋燭」と「安死術」の2作が公開されているというので、さっそくユーチューブを覗いてみた。脚本演出は名古屋出身の映画監督 堤幸彦が務め、1作が15分弱のミニドラマにまとめている。

ロケは地元、エキストラは町民たちというのは当然だろう。キャストは素人っぽいが、スタッフはプロが固めているから、今どきのスマホ動画とは違ってしっかりした出来上がりだ。

「他自治体のプロモ-ション映像とは一線を画した、怪奇物語を町を挙げてつくり上げているところに面白みを感じる。非常にインパクトのある町おこしだ」と監督からも太鼓判を押してもらえた。

名古屋の映画館で予告編を流して動画を紹介したというのも映画のプロが絡んでいるメリットだ。小酒井不木というミステリー作家がいたという事実を知ってもらえるだけでも町のPRにつながる。歴史民俗資料館には文豪の遺品もあるようだ。蟹江のユニークな町おこしの今後に期待が高まる。


 


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