開誠館、明誠、静学といった優勝候補が早々に敗退し、西部勢の躍進と雨天が目立った今大会だが、結局最後は藤枝東と桜が丘(旧清商)という名門対決の決勝戦になった。
もし、静岡県高校サッカーに「静岡ダービー」と呼べるものがあるなら、それは「藤枝東対清商」という対戦カードがその呼び名に相応しいと思っている。
「静岡ダービー」と呼ぶためには、互いのチーム力だけでなく、当該チームの人気や歴史、応援団の作り出す試合会場の雰囲気も大きな選考材料となる。
高校サッカーには欠かせない吹奏楽については、清商の「清商サンバ」は未だ長年にわたって全国ナンバー1の応援歌だと思っているし、藤枝東の「猪木ボンバイエ」に合わせた「藤高ガンバレ!」の掛け声の迫力も非常に聞きごたえがある。
「緑の芝生に藤色と青色のユニフォームが映えるんだよなぁ」と、ある高校サッカーファンが会場で口にしていた事もある。
藤枝東と清商の試合は実に高校サッカーらしい良い雰囲気の試合になることが多いので、秋の風物詩である高校サッカーの会場の雰囲気を楽しむためだけに会場へ足を運ぶのも良いかもしれない。
ただし、エコパは高校サッカーの試合会場としてはデカすぎて空席が目立ち、スタンドからピッチが遠くて見ずらい為、選手権会場として適当とは言えない。
試合はどちらが勝っても不思議ではない。
選手個々の能力を見たら藤枝東が有利だが、ジョーカー不在、高さ不足、守備力の不安など不安要素はたくさんある。
桜が丘は藤枝東の強力攻撃陣をいかに封じ込めるのかがキーポイント。そして今年の桜が丘には、それが出来る能力の高いDFが揃っている。
シュート数の多い試合になったら藤枝東が有利だろうが、両チームなかなかシュートが打てないジリジリした試合展開になったら桜が丘ペースを見て良い。
今季の両チーム対戦成績
・新人戦中部地区大会
2月2日 藤枝東3-1桜が丘
・プリンス東海
4月6日 桜が丘2-1藤枝東
7月13日 藤枝東4-2桜が丘
・総体予選
5月26日 藤枝東2-1桜が丘
藤枝東について
プリンス最終節で開誠館に勝利し、チームに勢いをつけて選手権に臨んできたがその勢いはすぐに止まってしまった。
理由は中盤の構成力不足。実質3-3-4という4トップシステムで戦っているため、前線に選手が余り中盤を作れていない。
夏までやっていた3-4-3のシステムの方が明らかに良かったのだが、8片井と9田口のCF2枚の同時起用を監督は続けている。
今の3-3-4の状態のままで決勝戦も戦うのであれば、ロングボールが多い試合展開になることは必至であるため、桜が丘にとっては「4トップで来てくれればありがたい」という感じだろう。
ただ、準々決勝、準決勝と中盤を作れずダメダメな試合内容ながらも、勝負強く勝利してきた部分についてはしっかりと評価すべき。
特に注目すべきは守備の集中力。選手たちは皆「自分たちチームの弱点は守備力」だという事をしっかり自覚しているようで、4人でしっかり守るという意識が非常に強い。
良い意味で選手1人1人に責任感が生まれていて、少ない人数ながらも各選手がしっかり自分の役割をこなしている。これが最近2試合の藤枝東で最も良かった点。
桜が丘について
3中條4越水5鈴掛といった選手たちはいずれも県内トップレベルの守備力を持ったCB。控えの12荒木25鈴木も非常にレベルの高いDF。頭抜けたDFはいないが1人1人の能力が軒並み高く、GKも1川村17塚本共に非常にレベルが高い。守備に関しては2人くらい怪我で欠けてもチーム力に全く影響が出ないのが今年の桜が丘のストロングポイント。
持ち前のカウンターサッカーは健在だが、昨年のエースFWの佐野のような前線で体を張れる選手が今年は不在の為、攻撃に関しては前線4人で素早くボールを動かしながら攻める形をとっている。
藤枝東の最大の武器であるFWのスピード対策については、似たタイプの浜名相手に準決勝で予習済。ダブルボランチの4越水と7北川が藤枝東の中盤に仕事をさせず、2列目両サイドの8大石と7金山が押し込まれるシーンを少なくすることが出来るかどうかが最も注目すべきポイントだろう。
また策士大瀧監督の奇襲や仕掛けがあるかどうかにも注目したい。策を講じるとしたらSB選手の起用方法に変化をつけてくると思うのだが…
もし、静岡県高校サッカーに「静岡ダービー」と呼べるものがあるなら、それは「藤枝東対清商」という対戦カードがその呼び名に相応しいと思っている。
「静岡ダービー」と呼ぶためには、互いのチーム力だけでなく、当該チームの人気や歴史、応援団の作り出す試合会場の雰囲気も大きな選考材料となる。
高校サッカーには欠かせない吹奏楽については、清商の「清商サンバ」は未だ長年にわたって全国ナンバー1の応援歌だと思っているし、藤枝東の「猪木ボンバイエ」に合わせた「藤高ガンバレ!」の掛け声の迫力も非常に聞きごたえがある。
「緑の芝生に藤色と青色のユニフォームが映えるんだよなぁ」と、ある高校サッカーファンが会場で口にしていた事もある。
藤枝東と清商の試合は実に高校サッカーらしい良い雰囲気の試合になることが多いので、秋の風物詩である高校サッカーの会場の雰囲気を楽しむためだけに会場へ足を運ぶのも良いかもしれない。
ただし、エコパは高校サッカーの試合会場としてはデカすぎて空席が目立ち、スタンドからピッチが遠くて見ずらい為、選手権会場として適当とは言えない。
試合はどちらが勝っても不思議ではない。
選手個々の能力を見たら藤枝東が有利だが、ジョーカー不在、高さ不足、守備力の不安など不安要素はたくさんある。
桜が丘は藤枝東の強力攻撃陣をいかに封じ込めるのかがキーポイント。そして今年の桜が丘には、それが出来る能力の高いDFが揃っている。
シュート数の多い試合になったら藤枝東が有利だろうが、両チームなかなかシュートが打てないジリジリした試合展開になったら桜が丘ペースを見て良い。
今季の両チーム対戦成績
・新人戦中部地区大会
2月2日 藤枝東3-1桜が丘
・プリンス東海
4月6日 桜が丘2-1藤枝東
7月13日 藤枝東4-2桜が丘
・総体予選
5月26日 藤枝東2-1桜が丘
藤枝東について
プリンス最終節で開誠館に勝利し、チームに勢いをつけて選手権に臨んできたがその勢いはすぐに止まってしまった。
理由は中盤の構成力不足。実質3-3-4という4トップシステムで戦っているため、前線に選手が余り中盤を作れていない。
夏までやっていた3-4-3のシステムの方が明らかに良かったのだが、8片井と9田口のCF2枚の同時起用を監督は続けている。
今の3-3-4の状態のままで決勝戦も戦うのであれば、ロングボールが多い試合展開になることは必至であるため、桜が丘にとっては「4トップで来てくれればありがたい」という感じだろう。
ただ、準々決勝、準決勝と中盤を作れずダメダメな試合内容ながらも、勝負強く勝利してきた部分についてはしっかりと評価すべき。
特に注目すべきは守備の集中力。選手たちは皆「自分たちチームの弱点は守備力」だという事をしっかり自覚しているようで、4人でしっかり守るという意識が非常に強い。
良い意味で選手1人1人に責任感が生まれていて、少ない人数ながらも各選手がしっかり自分の役割をこなしている。これが最近2試合の藤枝東で最も良かった点。
桜が丘について
3中條4越水5鈴掛といった選手たちはいずれも県内トップレベルの守備力を持ったCB。控えの12荒木25鈴木も非常にレベルの高いDF。頭抜けたDFはいないが1人1人の能力が軒並み高く、GKも1川村17塚本共に非常にレベルが高い。守備に関しては2人くらい怪我で欠けてもチーム力に全く影響が出ないのが今年の桜が丘のストロングポイント。
持ち前のカウンターサッカーは健在だが、昨年のエースFWの佐野のような前線で体を張れる選手が今年は不在の為、攻撃に関しては前線4人で素早くボールを動かしながら攻める形をとっている。
藤枝東の最大の武器であるFWのスピード対策については、似たタイプの浜名相手に準決勝で予習済。ダブルボランチの4越水と7北川が藤枝東の中盤に仕事をさせず、2列目両サイドの8大石と7金山が押し込まれるシーンを少なくすることが出来るかどうかが最も注目すべきポイントだろう。
また策士大瀧監督の奇襲や仕掛けがあるかどうかにも注目したい。策を講じるとしたらSB選手の起用方法に変化をつけてくると思うのだが…