Rhythm Technique Fightingspirits

藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

阿部祐大郎引退

2012年01月17日 21時35分07秒 | その他
ガイナーレ鳥取のFW阿部祐大郎が今季限りでの引退を表明し、エルゴラッソにインタビュー記事が掲載されていた。

阿部と言えば、U-17W杯、U-20W杯に日本のエースFWとして出場し、将来の日本のエースとして期待された選手だった。
桐蔭学園から横浜FMに入団した後は出場機会が得られず、J2山形に移籍、さらにJFL石川、鳥取へと移り高校時代には想像していなかったようなカテゴリーで「ほそぼそ」と現役を続けていた。
少し言い方は悪いが、高校時代に騒がれたがプロに入ってから伸び悩んだ典型的な選手だった。
なぜプロに入ってから伸び悩んだのか、エルゴラのインタビューで阿部本人がその原因を赤裸々に語っていた。


「一番大事な時にサッカーから逃げてしまった」
・マリノスに入団して壁に当たった。今まで経験したことのないサブになって「なんだこれは」という感じになってしまった。そこでひたむきになれれば良かったのだが…
・サブになり完全に自分を見失っていた。「そのうち出られるだろ」みたいにサッカーに対する謙虚さを失ってしまった。
・練習で何もできなくて自信を失っていく、その時が一番大事だった。そこで情熱を失わず分析ビデオを見たりコーチに質問したり午後に筋トレしたりするべきだったが、そこでサッカーから逃げてしまった。練習が終わると一番に帰っていた。
・自分はもうちょっとプレースタイルをハッキリさせればよかった。中途半端なのが一番プロで通用しない。


まとめると、サブで試合に出られなくなったときにいかにサッカーと向き合うか、阿部はそれが出来なかったと言っている。
高校時代はエリートでレギュラーとして試合に出場するのが当たり前だったのが、プロ入りして全く試合に出られなくなり有望な若手選手が伸び悩むというのはよくある話だ。
特にJリーグの2軍にあたるサテライトは、サテライトリーグが廃止されるなど選手育成の機能は全くと言って良いほど果たせていない。情けないほどに。
試合に出られない時にどれだけサッカーに情熱を注げるか。試合をこなしながら成長してきた18歳が、試合経験を積めなくなるという初めて経験する壁だ。