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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

プリンス東海第7節

2009年06月27日 17時54分30秒 | 高校サッカー・クラブユース
草薙陸上競技場にて磐田Y対藤枝明誠の上位対決を観戦し、その後富士に移動し静学対藤枝東の試合を観戦しました。
第1試合の後半35分(2-0になるところまで)見て、即移動し富士での静学戦のキックオフになんとか間に合いました。


磐田Y 2-0 藤枝明誠
得点
前半2分 上村のFK
後半32分 上村のCKを永井が頭で決める

磐田Yスタメン
      1大杉
2湯本 5小川 3永井 19内田
    10上村 23和久田
 15清水       8鈴木貴
    7海田 9山下

交代
内田→4鶴岡


藤枝明誠スタメン
      1甲斐
17兼子 5藤原 3増田 2山本
    10小川 6辻
 13飯田       9鈴木周
    7原口 11安東

交代
原口→22岩田
安東→16杉山


感想
前半は磐田Yがボールを支配する時間が長く、シュート数も磐田Yの方が多かったように思います。ただ、藤枝明誠もここ最近の試合の中では最も良い出来で、明誠らしいプレスがしっかりときいていました。
その明誠のプレスを中盤の底にいた上村が一人でかいくぐり、ボールを展開するシーンが何度か見られ、上村のキープ力と展開力の高さに改めて感心してしまいました。
後半に入ると明誠が怒涛の攻撃を仕掛け、磐田Yのゴールを脅かしました。おそらくハーフタイムに気合を入れ直し、後半立ち上がりから一気に攻め立てる戦法だったのだろうと思います。
確かに、藤枝明誠の怒涛の攻撃は見ていて、気持ちが入っていて迫力がありましたが、それでも磐田Yの強固なDFを切り裂いてシュートまでいくシーンはなかなかありませんでした。それと今年の明誠にはこれといった途中交代で試合のリズムを変えられるジョーカーとなる選手がいないのも痛いところです。
結果的に藤枝明誠のこの戦法は、磐田Yと力相撲をする格好になってしまい、個々の能力で上回る磐田Yが明誠の攻撃を防ぎきった形になりました。
今年の明誠の一番の持ち味は、相手に攻撃の形を作らせないプレスだと思うので、後半も攻撃から入るのではなく、守備(プレス)から入るゲームプランの試合(明誠らしい試合)が見たかったというのが個人的な気持ちです。
藤枝明誠は敗れましたが思っていた以上にチーム状態は向上しているようです。次は今年苦手としている清商が相手です。この試合を見る前までは、清商戦も勝つのは難しいのではないかと思っていましたが、この調子なら次の試合で明誠は全国を決めるかもしれません。
磐田Yは結果的にセットプレーからの2得点で共に上村のキックからの得点でした。橘戦で10得点したものの、この試合でも以前同様ゴール前での迫力不足を感じました。この課題が解消されれば今年の磐田Yは全国でも十分勝てるチームだと思うのですがなかなかチーム状態は変わりません。
あと、前半で負傷退場した内田恭は心配です。相手選手との接触で右膝を押さえて倒れこみましたが、トレーナーが駆け寄って即座に×を出していました。内田自身も膝を押さえてピクリとも動かなかったので相当ひどいのではないかと思います。(ファールを受けて、痛さをアピールするためゴロゴロ回転する人がいるけど、本当に痛かったらピクリとも動けない)




静学 3-0 藤枝東
得点
後半2分 和田のドリブルシュート
後半6分 和田と森田のワンツーから和田が決める
後半45分 落合のFK

静学スタメン
       1高田
6鈴木隆 3中村 5落合 2木村
     10深澤 12近藤
  7戸高       11和田
     9森田 13廣渡

交代
廣渡→20宮原
和田→19星野
戸高→22大橋


藤枝東スタメン
     1袴田
14高嶋 2中島 3太田充 5岩崎
    10蓮池 7大井淳
 8海野弟 6齋藤 12荒木
      9大井涼

交代
荒木→石垣



感想
前半はほぼ五分五分の展開でした。
前半に特に感じたのは、静学選手の気持ちが中途半端なこと。形の上ではやり切ろうとしているんだけど、気持ちがどこか誤魔化している。少なくとも必死でやっているようには見えませんでした。
戦術で「前半はロングボール主体で体力温存して、後半に仕掛けよう」という考えだったのかもしれません。しかし、気持ちは90分間高い状態を持続して試合をしてほしかったです。ハッキリいって前半は非常に悪い出来でした。
具体的に悪かったところを挙げていくと、静学はロングボールを蹴るのだけれども、前線で基点が作れずすぐにボールを失うシーンの連続でした。DFでは相手のロングボールに対して、相手選手ばかり見てしまいボールをバウンドさせてしまうシーンが2~3度見られました。さらに自陣での不用意なボールキープから相手にボールを奪われピンチになるシーンも何度も見られました。
これが全国大会だったら、今日の試合3失点ではすんでいなかったでしょう。
後半に入り宮原を中盤に投入し、前線を森田・和田・戸高の3トップぎみにしたことで前線で基点を作ることが出来ました。リズムを変えることが出来るオプションがあることはすばらしいですね。
怪我から復帰した森田について久しぶりにプレーを見ましたが、良くなかったですね。特に前半は目も当てられない出来でしたが、後半になると他の選手と連動するようになって少しずつ仕掛ける動きも増え、復調の兆しがほんの少しだけ見えたかなという感じでした。
和田がこの試合2得点と結果を残しました。前半の和田の出来は決して良くなかったのですが、後半(久しぶりに)鋭い動きをする和田を見ました。
落合のFKは、相手GKの袴田がシュートに関しては全く無警戒でした。右足のキッカーなら普通は中に合わせてくる角度だったので狙ってくるとは思っていなかったようです。
位置的には新人戦の中部地区大会の焼津中央戦で見せた、観客の度肝をぬいたバー直撃のFKと同じような位置で今回は見事に決めてくれました。おそらくあの位置が(普通右利きの選手が狙うには窮屈な感じがしますが)落合にとっては最も得意な位置なのでしょう。
最後に、久しぶりに星野と大橋のプレーを見ました。星野は2列目の選手に代わって入ったにもかかわらず、相変わらずバランス重視といった感じの渋いプレーをしていました。それはそれで星野らしくて良かったと思います。大橋はプレー時間が短かったですが、大橋らしい独特のリズムのドリブルで決定機を作っていました。今後もどんどん活躍してレギュラー陣を脅かしてほしいです。

藤枝東については1年生が4人、2年生が4人という非常に若い編成でした。特にDFは1年が3人、2年が1人で大石監督も大分苦労している感じです。
個人的には今年の藤枝東の面子では、守備をガッチリ固めたカウンターサッカーになるかなと思っていましたが、そういうわけでもなさそうです。昨年と同じくダブルボランチに3年生を起用し、そこをチームの中心にしているようですが、昨年の小林・藤田のダブルボランチは全国トップレベルだったのでチームがうまく出来上がりましたが、蓮池・大井淳の2人に去年の2人と同じ働きを期待するのはさすがに酷です。(最初からそこまで期待しているとは思いませんが)
恐らく藤枝東は今の形で、夏場にDFラインと2列目の強化をしてくると思いますが、どこまでチーム力が上げられるか今後も注目していきたいと思います。