今回からは市第3セクターの粉飾決算を行ったとして、市職員に月給1割カット2ヶ月の処分が出た事件です。
平成22(2010)年に発覚しました。
その頃は小学女児いじめ苦自殺事件、2億4千万円生活保護費カツアゲ事件、体育協会不正経理事件など不祥事が年中行事化していました。
その中では扱いが小さく目立たなかった事件ですが、いやらしさは格別なものがありました。
滝川市史暗黒史編に含めるのが適切なのかもしれません。
2021年発覚したおとなり深川市立病院診療放射線科課長と課長補佐によるタカリ事件に似た臭いを感じる事件です。
3セクの粉飾決算を主導したのは、当局発表のとおり滝川市農業開発公社N平取締役(滝川市職員・課長職)なことは間違いありません。
そのN取締役が作成したという議事録メモが存在し、表に出ています。
そのメモには「(粉飾決算について)末松静夫社長(滝川市副市長)、T常務取締役(市農務関係部長)に報告済み」と記されているのです。
3セクの役職名と市役職員の役職名が入り混じり煩(わずら)わしいので、以下、末松静夫社長を末松副市長、T常務取締役をT部長、N平取締役(市職員・課長職)をN課長と表記します。
このことを市議会でちょこっと追及された市側調査委は「末松副市長など(関係者)5人はそれぞれメモの内容は事実でないと証言した。メモを作成したN課長は粉飾がバレたときに身を守る証拠になるように作成した と証言した」と答えたのです。
N課長は「粉飾がばれたときに身を守る証拠に文書をでっち上げた」と、間の抜けたことを言っています。
しかし彼は、その文書を盾(たて)にして上司の関与を主張した、ことは一度もなかったのです。
現にその文書は身を守るどころか、身を滅ぼす作用を及ばせています。(ご当局のご配慮で身を滅ぼすことにはならなかったけど)
「末松副市長・T部長に報告済み」なことが事実である、ことは自明なのに。
続きます。