足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ドル相場が急騰

2010-03-25 07:40:57 | 株式

NY株は下落したが「過去7日間のうち6日は上がった」と市場は落ち着いた雰囲気。

われわれの関心事は円相場の動きだ。

昨日のNY市場では92円台に進みドルは対円で+2.08%も上昇した。きっかけはユーロがポルトガル問題で下落し対ドルで10ヵ月ぶりの安値になったことだが、円相場の下落率の方が大きかった。最近のドル相場はユーロ、円に対して日替わりで上昇している。

ドル指数(DXY)は主要6ヵ国の為替相場を対ドルで指数化しているが、指数は昨年6月から+9.3%となっている。

ドル相場は明らかに上昇トレンドにはいり、今回の金融危機からの国力の復調を織り込んできた。

円相場がドル相場だけでなく、中国元、韓国ウオン、タイバーツなどにも弱くなってきたのは日本に輸出産業にとってもグッド・ニュースである。

昨日は任天堂(7974)が大商いになり1日の売買代金は840億円。トヨタ自の440億円の倍近くになった。久ぶりのことである。

23日に発表した3Dの新DSの発表が材料になったが、なによりも注目されているのは眼鏡なしで3Dの画像が楽しめることだ。

NYタイムズ紙は「スタート時から3Dは苦難の道をたどってきたが、眼鏡なしの技術は3D時代の普及を促進する」と任天堂の新製品の評価をした。

昨日の東京市場ではダイト(4577・ 東2)がIPO(新規公開)した。ジェネリック・メーカーに原薬を提供するが、ジェネリック薬品の自社生産も行い内外に医薬品メーカーを通じて販売している。日本のジェネリック比率は20%弱と米国の63%に比べて格段に低い。普及率を向上させるために政府も本腰をいれインセンティブ制度を実行し始めた。

ダイトの株価は穏健なスタートで投資家にとっては長期投資のチャンスである。


Stockpikers Market入り

2010-03-24 08:16:56 | 株式

NY市場では米医療改革法の下院通過と住宅市場の回復期待から、株価は2008年夏以来の水準にまで反騰した。

金融、ハイテク、ヘルスケア関連がリードした。ここ1年で株価は60%以上の上昇となった。

ブルンバーグの調査では個人投資家の73%が今回の相場の反騰には乗れなかったという意外な数字が出た。日米とも個人投資家の資金の市場への流入は慎重姿勢が続く。このデータは逆張り戦法からは相場の先行きには「グッド・サイン」である。

プロの投資家が売買するシカゴ・オプション取引所のVIX(恐怖)指数は16.35と一段と低下し、相場が長期上昇トレンドを示唆するゾーンにはいっいてきた。

ウォール街の動きから注目すべき材料は、いよいよ3DTVの時代が到来するという動きが強まってきたことだ。先に家電量販店の最大手ベスト・バイがパナソニックの3DTVを取り扱うことを決めたが、シアーズとアマゾンはサムソンの製品を販売する。また小売最大手のウォールマートがサムソン、ソニー、LG電子の製品を扱う。

市場では驚きが走ったのは、ウォールマートの戦略である。これまでは新

製品の普及率が4050%に達してから販売に乗り出してきたが、今回は慣例を破って緒戦で参入する。製品の普及率の早さを見越したのか?

市場には驚きが走った。

また金属チタンの最大手TIE(タイメックス)の株価の急騰が注目された。東京市場での金属チタン株の人気に乗ってきた感じ。

相場はストック・ピッカーアズ・マーケット(個別物色の人気)に入った。


NYダウは8連騰でストップ・・・ここでの戦略

2010-03-20 07:11:50 | 株式

NY株が8連騰後、昨日は下落した。

特にこれといった材料が出たわけではないが、市場参加者のなかには歓迎する声も聞かれる環境だ。

ドルが小幅高になり、資源関連が安くなったほか、スマートフォンで苦戦するパームが在庫増で業績の悪化懸念が台頭し26%も下落した。かつての人気株も成長商品の市場での製品開発に出遅れ、先行き株価がゼロになるという見方さへ出てきた。

相場が一服すると元気づくのが弱気筋である。弱気の代表格のデビッド・ティースは「S&P5001930年以来の最大の相場を出したがエネルギーは尽きる。やがて向こう6ヵ月間で400まで下落する」と持論を繰り返した。

一方、強気筋は「S&P50011801200までは大きな上値の抵抗線はない。引続き相場は上がる」と強調する。

昨日の注目点はインドの政策金利の引き上げだ。資源国に引き続いてエマージング国の代表がインフレ懸念で引き締めに転じた。米連銀も次のFOMC428日)までに、第2回目の公定歩合の引き上げを断行するという観測が出始めた(金利の正常化の一環で景気には影響なしとみるから)。

われわれの目先の戦略のひとつとしては、期末の高利回り株の配当取りを考えたい。所有期間利回りを考えると魅力のある銘柄が出てきた。連休明けがチャンスだけに、相場の押し目を利用したい。


NYダウの8連騰・・・目先の投資作戦

2010-03-19 08:06:03 | 株式

NYダウ平均が8連騰だ。過去16日間のうち15日上がった。短期的には過熱を指摘する向きも出てきた。

投資家の先行きに対してのセンチメントをみるVIX(恐怖)指数はここ2日間に16台となり、今年1月の17を割れた。

株価の連騰の割には、NY市場ではあまり高揚感はない。それというのも株価の動きが連日、小幅で変動率が小さいからでもある。

相場の過熱感を示すような大きく上がる銘柄も見当たらず、昨日は今回の相場のけん引役であった金融株は下落した。

海外でも41日に公開される第一生命保険(8750)に対しての関心が高まってきた。市場からは1兆円以上の資金を吸い上げるが、199810月のNTTドコモのIPO(新規公開)以来の大型の公開。199810月といえば、同年8月にはロシアの金融危機が発生し、引き続きLTCM破綻でヘッジファンドに対しての危惧が出た。しかしその後、世界の株価はIT革命をテーマにハイテクブームを軸に歴史的な大相場が展開した。

今回もリーマンショックのあとだけに、当時の相場の流れを彷彿とする。

目先、相場の調整があれば、3月決算銘柄の配当取り戦略も一策である。

ミツミ電機(6767)に注目している。電子部品のなかでは、今回の不況の影響が軽微であった株の一つ。今年はPC,任天堂の新製品など株価のモメンタムにはこと欠かない。

中間配当は行わず、3月末には年間の35円が受け取れる。期間利回りは大きい。


日銀の政策に海外株が反応

2010-03-18 08:09:05 | 株式

久しぶりに日銀の金融政策がウォール街では株高の理由に上げられた。

昨日のNYダウ平均は7連騰、「ラッキーセブン!」と市場のセンチメントの好転がうかがえる。

火曜日の連銀FOMCでは現状維持が決められたが、水曜日には日銀が短期の資金供給を2倍にするという政策決定に欧米の株価は反応した。

為替では円を借りて南ア、カナダなど高利回りの国で運用するというキャリートレードが出始めた。円相場の下落トレンドにつながるだろう。

NYダウ平均は年初来の高値になった。相場をけん引したのはハイテク、金融、素材と、多くの専門家が今年の人気株として注目してきたセクターである。

ハイテクでは半導体株の人気が続く。最近は企業向けのサーバー、ストゥレッジ、ネットワークの需要が上向いてきた。先のITブーム時の人気分野である。

NYダウ平均の200日移動平均線に注目する向きもある。相場が長期の上昇トレンドをたどる絶対条件のひとつとされる。1980年代のスーパーブル・マーケットのときに先行性を発揮した指数である。今年は12月の相場の調整時にも200日移動平均線を割れなかった。

4月には日米とも第1四半期の業績発表が始まるが、本日も日経新聞には個別企業の増額のニュースが掲載されていた。新聞を開くのが楽しみな環境に変化した。1年前のいまどきは、減額修正のニュースが市場を直撃する日々が続いた。

ウォーレン・バフェットは「投資で成功するためにはバックミラーは必要ない」という哲学の持ち主。

2008年の金融危機時にはそれを実行して、成功例をみごと具現した。