足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

来週もヘルスケアが牽引

2016-02-27 07:02:04 | 投資戦略
アジア、欧州の株価は上昇したが、ウォール街はまちまち。
原油相場の動向に左右され方向感が定ざまらない。
ソロスの無二の親友であるバイロン・ウィン(世界最大投信ブラックストーン)が、最近はメディアに登場することが多くなった。かつてモルガン・スタンレーの名物ストラチィジストとして世界の機関投資家の信認が高かった。
昨日もウォールストリート・ジャーナル系のメデイアに登場し、持論を披露した。
「年初めには警戒的な見方を出していたが、相場はその見通し通りになり、市場は多くの投資家に打撃を与えた。年初に懸念した今年の悪材料が揃って表面化したからだ。しかしこの動きを見て弱気相場入りとかリセッションを迎えたとは思わない。
環境からすると先行きに悲観したくなる。金融政策が相場の味方になるのでなく、反対方向に進み始めたことが打撃であった。一部の産業界では不況に入ったが、これが拡大するのだろうか?
中国問題が表面化したが、国内には成長のための労働力が十分ある。原油問題は解決していないが、個人消費にはプラスに働き、大きな打撃は石油関連業界である。
懸念した地政学リスクは鎮静化の方向にある。日本はマイナス金利政策を発動したが、問題の解決にはならず、アベノミクスの追加が必要である。
米大統領選が混沌してきたが、景気は雇用市場の好転が続き、住宅も好調である。残るのは金融市場でのジャンク債の利回りの9%台乗せで、欧米の銀行株はこれを反映して下落した。
このようにみると現在の株価の低迷は説明できるが、すでに問題は織り込みPERは15.5倍~16倍と低水準になった。テクニカル面でではどの指標をみても弱気の極にきている。環境からすると2009年のリーマンショック時ではなく2012年の調整時と同じ性格の調整相場である。目先の株価の底入れは石油の展開が作るだろう」。
論理の明快な相場観である。

われわれの戦略は引き続き人気が出始めたヘルスケア関連に注目したい。来週は小野薬品(4528)とそーせいグループ(4565)の株価のシーソーゲームが一段と顕在化するだろう。