足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

日経平均は先見した・・・・NY株の暴落

2014-10-10 06:14:31 | 日記
NY株は本年最大の下落になった。前日は連銀の9月の議事録の公開を材料に274ドル急騰したが、本日は前日の上昇分を吹き飛ばした。
「2007年~2009年のリーマンショック時の再来を想起させる」という感じである。本日の下落のきっかけはユーロ圏の不振と中国の景気の鈍化である。それにしても前日の日経平均の117円安はNY株の暴落を先見していたと感心させる。
ユーロ中央銀行のドラギ総裁の最近の変身を市場は気にする。これまでは「出来ることはなんでもやる」としてユーロ圏の不安感の火消し役を務めてきたが、最近は「構造問題を解決することが先決」と口調が変わってきた。
これまで世界の株価の牽引役であったウォール街の乱調で「魔の10月の再来」を懸念するムードが高まっている。
ウォール街の悪気流のなかでアクティビストのカール・アイカーンの行動が光る。先にアップル(AAPL)に宛てた書簡の内容が公開された。アップルの5300万株の大株主になり大手機関投資家の仲間いりした。物言う投資家にはそれだけの武器が準備されている。現在のアップルの株価は$100だが、彼は$200の価値があるとして自社株買いを迫る。iPhoneのブランド力をグーグルと比べてベンツとフォルクスワーゲンの差にたとえる。
さて相場の先行きをどう読むか。
年初来、大きな調整局面を経験せず上昇を続けてきたNY株には「当然、来るべき調整がきた」という見方がいまや定着した。前記、カール・アイカーンは「下落に備えて指数先物でヘッジしてある」と語り、「調整局面にはいつた」とみる。リーマンショックのような金融市場の危機がもたらせた暴落ではないことは確かである。
カール・アイカーンのように市場を支配する多くの投資家はヘッジをしている。ヘッジファンドではジョージ・ソロスが早くからヘッジの比率を高めてきた。どこかでファンダメンタルの合理性が動きだすことは確実である。