足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株は伸び悩むが、中国のニュースはサプライズ

2012-06-08 07:42:39 | 株式

“クリスマス・プレゼントだ”と中国の利下げを歓迎したウォール街だが、その後、バーナンキ議長の議会証言には新しい政策の発言がなく、株価は伸び悩んで引けた。

中国が利下げに踏み切ったのはサブライズであった。NYダウが一時は+140ドルと前日の+386ドルに引続いて上昇したが、結局は+46ドル高で終わった。

バーナンキ議長は「雇用市場を精緻に分析して政策を決める」としたが、具体的な内容が出なかったと市場はマイナスに反応した。もともと具体的な政策に言及するのは無理な話である。中国の利下げがなければNYダウはマイナスに終わったところである。

中国はことしになって利下げした10番目の国になったが、世界では金融緩和トレンドが確実にはじまったことは確実である。ウォール街では中国関連のETF(上場投信)が買われたほか資源関連や新興国関連の銘柄に人気が出た。

問題のヨーロッパではスペインの10年国債の入札には3倍の買いがあり金利は6.044%で決まった。ただ4月の5.742%に比べると金利は上昇した。ユーロ危機はドイツが動いて最悪の事態にはならないという見方も有力になってきた。

先行きは17日のギシアの選挙、19~20日の米連銀FOMCが市場の最大の関心事になってきた。

円相場は落ち着き80円台に向かって動いている。

東京市場では大きく下落した銀行、証券の反発が目立ったが、相場の中味は昨年11月の底入れ時と同じような物色の流れが出てきた。本日は日経新聞に日立建機(6305)の今期の見通し「4割増維持」という辻本社長の記事が掲載された。市場ではコマツ(6301)の見通しには信を置くが、日立建機の公式の見通しには批判的。過去の減額修正に懲りてアナリストが慎重である。

しかし両銘柄とも反騰相場のリード役を続けるとみる。