昨日は第3四半期のGDPが+4.8%とサプライズであったが、東京市場の反応は鈍く日経平均は+20円とプラスで終わったものの、値下がり銘柄が1186と値上がりの421を大きく上回って引けた。
一方、NY株は戻り高値で引けた。S&P500は心理的なフシ目の1,100を抜けて1,109で終わった。ウォール街では日本のGDPの数字の好調が材料になった。中国がもてはやされる現在の世界の株式市場であるが、「世界第2位の経済」である日本の回復には国の投資家は率直に反応する。しかし日本株のプロである外国の機関投資家は資金を日本に振り向けない。日本株よりも魅力のある投資対象が目の前に多いからだ。
世界の投資家はゼロ金利のドルを借りて米国、エマージング、金、石油などに資金を投じ米国からの資金の流出になるが、ドル安→海外資産の上昇という流れをつくっている。
第2四半期の日本企業の決算発表も終わったが、経営者の目先の関心事は為替、米国の年末商戦にあった。昨日発表された米国の10月の小売の指数は好調であった。
日本株にとっての逆風は為替に絞られてきた。バーナンキ議長も昨日のNYでの講演では「為替は連銀の守備範囲の外」と語った。日本の政策当局は投機筋との勝負になる。
昨日のウォール街ではボーイングが金属チタンの大手タイメックス(TIE)と15年の長期契約を結んだ。TIEの株価は+10%になった。安値からは3倍になった。