NY株は7日間連騰になった。
しかし東京市場は大幅な下落になった。昨日のウォール街では新築住宅(7月)の販売が+9.6%と事前の予想の+1.6%を大きく上回り、耐久消費財の受注(同)も+4.9%と事前の予想+3.0%を超えたのに、東京市場はNYダウ平均のもたつきを懸念した。
米国でニュースレターの執筆者を対象にしたセンチメント指数がある。IIAS指数(Investors Intelligence Advisors Sentiment index)という。150のニュースレターの相場観を集計したものだ。51.8%のニュースレターの相場観が強気になった。2007年12月以来の高水準である。2007年10月にNYダウ平均は14,164ドルでピークを打った。
一方、IIAS指数が現在は19.8%と20を割り込んだ。2007年10月以来のことである。このセンチメント指数は逆張り戦法に使われる。
強気が増えれば相場は過熱状況であるし、弱気が増えれば底値圏にある。
今回も市場参加者は、この指数をみて相場に警戒的になるだろうという、相場の先読みの見方が出た。短期的には相場が調整する段階に入っている。
東京市場では前日の欧米の株価に注目するし、ウォール街ではヨーロッパ、アジアの動きに注力する。相場は景気の動向を先読みするメカニズム機能があることは、ご存知の通りである。ウォール街での好材料を東京市場が無視してその先を読んだのが本日の相場展開である。
世界経済は夏場に底入れしたことは確実で、この調整もそんなに深いものではないだろう。慌てることはない。次ぎの相場の上昇リズムでどのセクターが先行するかを考えたい。