ウォーレン・バフェットが積極的にポートフォリオの内容の見直しを行っている。最近、これまで長い間、保有してきた薬品株のジョンソン&ジョンソンを半分に減らしたほか、プロクター&がギャンブルも9%減らした。
いずれも典型的なデフェンシブ・ストック(景気低迷に強い株)の代表的な銘柄である。
理由は最近、投資家としての保有から大株主になってグループ企業にする投資に戦略を切り替えているのと、低迷する信用市場で企業の発行する債券で運用するのに力をいれる。
その投資哲学の「株価を買うのではなく企業を買う」という行動に一段と深入りし始めた。
最近はティファニーが発行した2億5000万ドルの債券を購入した。
株価が長期的な視点から絶好のチャンスにきているとみて、大株主になりバークシェア・ハザウェイの傘下の企業を増やすとともに、高利回りの優良企業の債券から安定的なキャシュフローを稼ぐという2本立てにした。
短期的な成果を狙うヘッジファンドとは両極にある運用であるが,相場の波乱で単に安値を買うという戦略だけではなく、長期的な企業経営の基盤を構築する。
バークシア・ハザウェイの株価は高値$150,000から最近は$84,000と大きく下落した。本来の投資の発想では守りにはいるときであるが、リスクコントロールをしながら前向きの運用方針を実行する。