マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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丹生町のハツタンジョウ

2011年05月04日 05時37分38秒 | 奈良市(東部)へ
一歳ごと、歳を重ねる度に誕生日祝いをする家庭は多い。

元服、成人は人生の節目の祝いであるが子供が成年を迎えてもそれをする家もあるようだ。

子供が初誕生を迎えたときは家族にとっては初めてのことだけに喜びもひとしおである。

一歳の誕生日を前に息子、娘夫婦が集まりやすい日曜日に繰り上げてハツタンジョウが行われた丹生町のF家。

座敷に職業をあらわすオモチャの道具を並べた。

当家では孫が7人。

6回もハツタンジョウが行われてきた。

先にその儀礼をしてきた子供たちは思い思いの道具を並べる。

グローブ、バット、ボールは野球でパソコンはIT企業、パトカーは警察官、ビニールウマは競馬ジョッキー、ヘルメットや消防車は消防団、レジはスーパーマーケットなどなど。

このために用意しておいたイッショウ(一升)モチ。

これを風呂敷に包んで一歳児に背負わす。

モチの重さで倒れるかもしれないので軽めにしたそうだ。

やっとつたい歩きができるようになった幼児を箕に座らせた。

そして始まったハツタンジョウ。

目標の道具を求めてヨチヨチハイハイで進みだした。

「こっちやで、こっちやで」と幼児が向かう先に手招きしたりして誘い出す先輩の子供たち。

そろりそろりとハイハイ。



手にしたのは青バットだった。

兄ちゃんのときはヘリコプターだったかT定規だったのか覚えていないという。

こうして祝いの初誕生行事を終えた。

このようなハツタンジョウの風習は隣村の日笠、阪原や古市、天理などでもしていると聞いたことがある。

全国的にも広がりをみせる家の行事だが私の人生体験のなかにはなかった。

(H23. 3.27 EOS40D撮影)


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