一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

名目は「HAWKS優勝前夜祭」 K先輩にご馳走になった福岡の夜  和彩「きく乃」  11/18

2011年11月23日 12時35分00秒 | 『食』べる門には福来たる

(  「鯉川」純米とイカ刺し  和彩「きく乃」 福岡市六本松) 2011/11/18  18:30

 

■2011/11/18(金)

6時の予約までまだ時間があるということで、二軒目は、ビストロ喫茶「CABIRIA」という先輩おすすめのお店でビールとソーセージを頂いた。

「ここでビールを飲んでおくと後は、今夜の店でお目当ての日本酒が存分に飲める」という意味合いもあった。

5時50分、店を出て歩くこと5~6分  「ここ」とK先輩に言われ、先を歩いていた私は思わず引き返した。

▲( 和彩「きく乃」の入口)

あっさり通り過ごしてしまいそうな 何ともしとやかで「和風の侘び」を感じさせる入口だ。 『和彩 きく乃』と書かれていた。 店に入るとカウンター8席、二階にお座敷で8席。 和の空間が広がっていた。

 

▲( カウンターは7~8席 対面式調理場になっている。 手前はきびなごの糠味噌炊きだ。)

何だか美味しいお酒が頂けそう、やがて常連のお客さんでいっぱいになったのだった。対面カウンターで、調理をしてくれLIVE感覚で和食を味わうことができる。

▲(山形の「大山」ひやおろし なんてのも置いていた。)

お酒は、全て燗でいただくことにした。 奈良県は、春鹿しかなかったのが、残念。 ここに「篠峯」なんて書いてあるとグッとくるのに・・・  最初に好きな山形「鯉川」の純米 次に地元福岡県の「寒北斗」純米を燗で戴いた。アテは、茄子田楽。

▲(米茄子田楽と「寒北斗」純米)

 「寒北斗か・・・」 その名前だけは知っていたが、300年近い歴史を持つ嘉麻市の酒蔵の酒というのは、後でわかった。 冬の夜空に輝く北斗七星が寒北斗だ。 下の寒北斗酒造ホームページで動画まで見て頂きたい。 木の樽が映り、昔ながらの手作業中心の酒造りというのがわかる。搾りも袋からの雫酒だ。 

遠賀水系の水・ 筑豊育ちの山田錦・ 新酒鑑評会では、福岡県勢の金賞は三蔵。その中で気を吐き、二年連続の金賞に輝いた蔵だとわかった。福岡は実は佐賀県と並ぶ日本酒県で、つい三潴(筑後・久留米)の酒に目が行きがちだが、筑豊に300年近く頑張っている酒蔵があることにサプライズした夜でもあった。 夜空の北斗七星、ひしゃくに入っているのは、きっと美味しい日本酒に違いない。

寒北斗酒造 http://kanhokuto.com/

嘉麻市は、平成の大合併でできた市とのこと。 筑豊を代表する町・飯塚市の南隣りに位置し、酒蔵は道の駅でも賑わう碓井にあるのだそうだ。 やはり食事をしながらの日本酒、特に今の時季ならば、純米の「燗酒」に限る。 

夏は冷やして、冬は温めて飲む、こんなに最高の味わい方ができるのは、日本酒ならではだ。 和食と燗酒につくづく日本人で良かったと歓びを感じた。

▲( ホテル料理長時代からの自慢料理 『ユリ根饅頭』 フォアグラが隠し味とのこと)

▲( おでん五品鍋  日本どこに行ってもおでんはやっぱり私の定番食だ)

▲( こがし味噌 ) 「こういうのお酒がすすむんだ~」とは、私のせりふではない。

最後は、五島うどんと愛飲している酒でもある 大分「西の関」の純米をお替わりして〆た。

▲(最後は、日本三大うどんのひとつ五島うどんで〆)

HAWKS優勝前の前夜祭 という名目をつけたが、結果的には、HAWKS優勝の前々夜祭は、日本酒こそ最高の食中酒を改めて感じさせてくれるものだった。

「いいのいいの 今日は給料日だから」と 私に払わせようとしなかったK先輩、こんな素敵な店で、すっかりご馳走になって、ありがとうございました。

実は、ここのご主人こそ、ハイアットリージェンシーホテル福岡で、料理長をされていた中村氏で、ここは知る人ぞ知るご自身が出されたお店だってご存じでしたか?  いいお店で、美味しいお酒でした。

店を出ると 雨は止んでいた。 「結構気まぐれだな~ 」 だけど、だから好きなんだ、雨の福岡も。

(寅)

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿