一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

女性蔵人対談 「森喜酒造 るみ子の酒 VS 吉田酒造 白龍」 【大阪・阿倍野】4/2

2016年04月05日 23時58分15秒 | みんな~愛『酒』てるかい

( 近鉄阿倍野ハルカス本店 「全国日本酒巡り」女性蔵人対談)

 

■2016/4/2(土) 14:00~14:45

 「森喜酒造 森喜るみ子さん VS  吉田酒造 吉田真子さん」の女性蔵人対談は興味深いものだった。

二人はこの日初対面とのこと。片や28年片や1年という経験年数が対照的組み合わせだった。

 

(森喜 るみ子さん)

森喜酒造(三重)の森喜るみ子さんは、女性蔵人の集まりなど雑誌等で

必ずと言っていいほど顔をお見かけする方で

女性蔵人としては超ベテランの域

「るみ子の酒」のるみ子さんとして知名度も高い

 

しかしそのイラストにまつわるお話を伺う限り

並々ならぬご苦労を経験され今に至っていることを知った。

 

杜氏の確保もままならない 蔵は廃業寸前にまで追い込まれ

28年前は酒蔵は女人禁制と言われつつも

そんなことは言ってられなかった。

時には赤ん坊を背負い

作業を続けた。

 

そんな苦労の日々の中 当時話題となったコミック「夏子の酒」に感銘し

その主人公夏子と同じ誕生日だったことに運命を感じ 尾瀬あきら先生に届けてください 

思いをこめた手紙を出版社へ送ったのだそうだ。

そしてその手紙を読んだ尾瀬先生が、描き上げたイラストが

今も菰樽はじめ酒瓶のラベルに使われ続けている「るみ子の酒」

 

なぜ蔵に入ったかではなくて 入らざるをえなかった という苦労話に

感銘を受けながら 試飲させて頂いた「るみ子の酒」は清々しい印象さえ感じられた。

 

 

一方の吉田酒造(福井)の吉田真子さんは、昨春大学を卒業してそのまま自宅の蔵に入ったルーキー

(吉田 真子さん)

でも落ち着きとしっかり者の片鱗が垣間見えてとてもルーキーに見えなかった。

蔵は、福井県 有名な永平寺の近くにあるそうで、「白龍」という銘柄の存在を

私はこの日初めて知ったのだが、自作田で米を育て酒にする一貫造り

特に山田錦「白龍」味わいは、コクと切れ味を併せ持って

美味しい酒だというのが分かった。おすすめの料理は?

「合わせるとすれば おすすめは、さばのへしこです」

というお国自慢の回答がなかなかいいと思った。

 

将来の抱負について聞かれた際

「このお酒にはこの料理みたいに料理とのマッチングを考えた酒造りをしていきたいです」

とこれまた2年目とは思えぬしっかりとした回答に

聴衆からも 「あぁ(な~るほど)」と納得のため息を誘っていた。

いずれこの福井の白い龍 大化けした姿を見たい・・・

と期待させるものだった。これから注目していきたい。

 

男もすなる酒造りというものをしてみむとてするなり

 

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(寅)