おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

演劇界 10月号

2012-09-06 23:26:59 | 読んだもの
 演劇界10月号でございます。今月の表紙はエビサンで、8月の演舞場の「伊達の十役」の仁木弾正です。見た目は本当に申し分ない役者さんです。

 今月の特集は「近松座30周年」で、9ページにわたる藤十郎さんのインタビューが巻頭を飾ります。近松座はまだ見たことがありません。今年は壱太郎さんのお初だったので、ぜひ行きたいと思っていましたが、一番近い尼崎は仕事の都合で行けず、その次に近いと思ったのが彦根でしたが、枚方からだと2時間ぐらいかかることがわかり(JR彦根駅から遠いので)、パスしました。

 近松座はてっきり成駒屋さんのお家だけでやっていらっしゃると思っていましたが、けっこういろいろな方が参加されています。平成13年の20周年の時には、玉ちゃんが「心中天網島」の小春でご出演でした。治兵衛はもちろん藤十郎さんです。團十郎さんの「曾根崎心中」の徳兵衛というのもありました。お初はもちろん藤十郎さんです。藤十郎さんがもれなくついてくるんですね。まあ、当然と言えば当然のことですが。

 面白かったのは「松竹大歌舞伎近松座公演密着ルポ」でした。役者さんとスタッフを合わせて90名で動かれます。大道具の搬入、組み立て、楽屋作り、付人さん・狂言方さん・小道具さんの仕事、開演1時間前の楽屋、壱太郎さんの拵え風景、衣裳さん・床山さんのそれぞれのメンテナンス、片付け、次の公演地へ、と90人が混乱することなく動く様子は写真だけでも圧巻です。壱太郎さん、お化粧の手つきも慣れたもので、すっかり女形さんが板についています。

 舞台写真と劇評は8月の新橋演舞場、巡業の近松座と文楽劇場の文楽公演しかなく、少なくさびしかったです。文楽は白黒で、蓑助さんも小さい写真で、ちょっと不満です。劇評は「蓑助が遣うお初が圧倒的である」とありました。さもありなん、当然でございます。「橋上で徳兵衛を見つめる視線に愛があふれ」とあり、お人形なのにねぇ、すごいですよねぇ。

 公演の数が少ないせいか、本のページ数も少なく、本屋さんで手にとったとき「え、こんだけ?」と思いました。でもお値段はいっちょまえに1400円、こんなことしてたらまた倒産するよ~ってちょっと思ってしまいました。

 なお、「上方歌舞伎会」「坂東薪車の会」は来月号に載ります。
 
コメント (2)
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