気がつけばふるさと離れて34年

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

時事ひとりごと - 40(新型コロナウィルス② イベントの中止)

2020-03-03 22:49:05 | 時事ひとりごと
桜の花はまだまだですが、ご近所の木瓜が見ごろになってきました。


穏やかな春の日々とは裏腹に世間では新型コロナウィルスが猛威をふるっています。
ドイツでの感染者は昨日から30人以上増えて188人になりました。
今週発売の週刊報道誌シュピーゲルの表紙は「世界のウィルス危機」です。


感染が拡大し各地でイベントの中止が発表されています。
地理的に欧州の中央に位置するドイツは昔から見本市産業が盛んでした。
ドイツの見本市を訪れ展示商品を見て、その場で商談を行ってしまえるからです。。
そのためドイツで催される歴史ある見本市は「世界最大」規模が多くなっています。
明日からベルリンで開催予定だった「国際旅行見本市」もこの分野では世界最大で、世界180カ国から1万もの観光局、旅行会社などの出展が予定されていました。
この旅行見本市や、ミュンヘンの手工業見本市、今月中旬からのライプツィッヒの書籍見本市は中止されることになりました。
4月中旬のハノーファーの産業見本市の開催についてはまだ検討中だということです。

イベントを中止するかどうかの判断基準となるのが、ロベルト・コッホ研究所が策定した「リスク査定表」です。
ここは単に感染の研究にあたるだけではなく、ドイツ連邦保健省の下部機関として政策に大きく関与しています。
例えば、毎年のインフルエンザのワクチンの種類を決定するのもこの部署です。
ちなみにドイツではワクチン接種は無料です。
有料にして接種者が減り、それでインフルエンザの罹患者が増えたら、そちらの方の医療費が増大してしまうという考えで、合理的だと思います。

このリスク査定では大きく以下の3点について考慮されます。
1.イベントの参加者について
  何人位の参加者が見込まれるのか。感染周辺地域から参加者が訪れる可能性があるのか。
  参加者の中に高齢者、基礎疾患あるいは呼吸器疾患のある人がいるか。
2.イベントの内容について
  規模が大きく、大勢と接触することがあるか。例えば他人とダンスをするような濃厚接触の可能性があるか。
  イベントの開催期間と時間
  イベントの参加者登録の有無
3.イベント開催の場所
  その周辺地域での感染者の有無。 
  会場の大きさ、屋内か野外か、屋内の場合の換気の可能性。
  参加者への殺菌消毒剤提供の有無
  
それから感染予防対策に関する主催者の取り組み、行政との協力なども考慮されます。

このようなリスク査定表はもちろんあるほうが良いのですが、大きな課題は中止後のキャンセル料に関することでしょう。
イベント主催者は天変地異に関しては保険に入っているとは思いますが、ウィルス保険というのはないでしょうからね。
それで中止ではなく、延期にする見本市もあります。

今回のウィルス騒動では世界規模で多くの人々の健康が脅かされるのはもちろんのこと、それに波及する経済への悪影響にも取り組まなくてはならないでしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする