前回の記事を書いていた時、OM-1の重量を調べていたらOLYMPUSのホームページに490gとの記述が。
あれ?私の記憶が確かならば、OM-1の重量は、510gだったはず。
M-1の取説にも490gと書いてあります。ネットでググるとほとんどの所で510gと書いてあります。ウ~ン、どちらが正しいのでしょう?悩んでいてもしょうがないので早速計ってみましょう。
計りは料理用のデジタル計りを使用しました。精度確認の為、米の重量を計る時に使う分銅でチェックします。ピッタリでした。ただし、1g単位の表示なので1gの誤差は、勘弁してください。
ストラップ取り付け用のリング込みで498gです。もちろん電池は外してあります。
この個体は73年1月製造です。
リング無しで494gとカタログの表示に近いです。リングの取り外しは大変面倒なので以下のボディは表示から4g引く事にします。
510gとはモータードライブの付く後期型の事でしょうか?
しかし内部のメカは同じなので連結用の蓋が付いただけで20gも重くなると思えません。(モータードライブの付くOM-1を持っていないのでOM-2の底蓋です)
思い当たる事が一つ、OM-1は、前期まで裏蓋はアルミ、後期型は鉄です。でもそんなに違うのでしょうか?早速計ってみましょう。
ここで問題が!モータードライブの付くOM-1持ってねーじゃないか!どうする、俺!
でも大丈夫、オリンパスで修理されたと思われるジャンクのM-1を持っているのでした。
このM-1は、裏蓋又はフィルム圧着板が壊れて修理されたと思われる個体です。フィルムガイドのピンは抜かれて埋められています。
圧着板の裏には「ス28」と手書きで書いてあるので1972年8月の製造だと思われます。普通は印刷ですが修理したので手書きをしたのでしょう。でもわざわざデートコードを書くとは真面目ですね。
デートコードの見方はここに詳しいです。
http://www.asahi-net.or.jp/~RN6H-IMI/m1_datecode.htm
OMコレクターで有名なIMAI氏のページです。
M-1でも巻き戻しクラッチのマークが四角の初期のタイプです。
ここまで読んで偽物のM-1だと思ったでしょう。残念でした、裏蓋以外は、すべてM-1の特徴を持ってます。底蓋を開けましたが三脚穴の所もM-1の特徴を持っています。
M-1とOM-1の違いは、ここに詳しいです。やはりIMAI氏のページです。
http://www.asahi-net.or.jp/~RN6H-IMI/m1.htm
話がそれました、肝心の重量です。リング分を引いて511g、後期型のカタログデータとほぼ同じです。それでは裏蓋の重さを計ってみましょう。
なんと60g!19gも重いです。ボディ重量の差はここだったのですね。小型軽量が売りのOM-1なのにここをコストダウンしちゃダメだろう!
ついでに他のも計ってみましょう。
OM-1の極初期型(73年8月製造)です。ミラーボックス内のプラスネジ以外はM-1の特徴です。リング分引いて、492gです。
OM-1前期型、これはフィルムガイドピンが2本、圧着板がロングのタイプです。リング分を引いて496g、ちょっと重くなりました。
圧着板がロングタイプなので少し重いです。しかし誤差の範囲ですね。やはり重量増に犯人は鉄の裏蓋でした。
番外編としてOM-2も計ってみましょう。
リング分を引いて511g、カタログの520gより随分軽いですね。
後ろにメモホルダーがあるせいでしょう。鉄なので保存が悪いと写真のように錆びます。
ふとした疑問から今回の記事を書きましたが、謎が解けて良かったような悪かったような。。。
重量増を招くようなコストダウンはやってほしくなかったなあ。
ここまでオタッキーな記事にお付き合い頂きありがとうございました。