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だらだらぼちぼち

山崎まさよし HAND MY ADDRESS 2006 ツアー (3)

2006年09月30日 22時32分36秒 | 音楽

山崎まさよし HAND MY ADDRESS 2006 ツアー 9月22日 県民文化会館

写真2枚と5行ぐらいの文章で済ませるつもりでとりかかったらば、妙に長~くなってしまった。
長~くなったんで中断して、そのスキにトラバが2本送られてきた。
(失礼な表現で申し訳ないが)素性のしっかりした方からのトラバのようなので、是非とも後ほどご挨拶に伺わせていただくとして、、、、、、
イカンなぁ、人目が気になってくるとキーボードを打つ指に余分な力が入ってしまいそうだ

その上、このシリーズとは別の記事に対して想像もできないような角度からのコメントを寄せられて、その対応に、わらわは姫じゃ、、、、、、、
いや、違った、
その対応に大わらわになっていたので、すっかりくたびれてしまった。

コメント疲れの上に、そろそろまさやんのライヴ中に立ち続ける事にくたびれてきた。
もしかして、この日の観客の中で、まさやんのライヴがオールスタンディングになるという事を知らなかったのはワタクシ一人だったのかも知れない、、、、、、、という不安にも襲われつつあったのでなおさらだ。
それで、ハネ上げ式の座席をハネ上げた状態で腰をかけておくことにした。(この状態、わかりますか?)
正式に座り込んでしまうとさっぱりステージが見えなくなるが、こうすると少しは座高を稼ぐ事が出来る。
ただ、お尻の置き場所が座席の厚み分しかないので、これはこれで大変なのだ。
この体制のままでは、ハネ上げた座席のほうにすっかり体重を預けてしまうと、バランスが悪い。
体重の半分をハネ上げた座席に、残りの半分を前席の背もたれに手を置いてバランスをとる事にした。



あっ

あの時の、悪夢を思い出した。

現在のようにウェルシティ大阪厚生年金会館という長いホール名ではなく、単なる大阪厚生年金会館だった頃、サントリー提供のロン・カーター・カルテットの演奏を鑑賞していた時に事件は起きた。
途中の休憩時間が終わり第2部が始まろうとする時、自分の座席に座ろうとしたのだが、このホールの座席もハネ上げ式の座席である(だいたいのホールはそうだが)という事に全く気付かず、うっかりと座席を立てたままで座ろうとしたのだ。
当然、座ろうとした場所に座席は無く、ズルズルと床まで落ちてしまったのだ
その時、後ろから、ささやきあうような女性の声がした。
「痛そ~う、、、、、、、」
声だけで判断すると若い女性の声だったので、
「何? 痛くなんかないぜ」
とばかりに慌てず騒がず(のふりをして)、表情も変えず(のふりをして)にパタンと座席を降ろして座りなおした。
随分と、痛かったのだが、、、、、、、
その後、アンコールが終わって場内が明るくなった時、隣に座っていた若い女性が必要以上に足を早めて帰って行ったのは、あの時のワタクシの行動が怪しく映ったからだろう。
開演前、オジサンでもオバサンでもなく、同じ年代の若いお姉さんが隣に座ったときにはとてもシアワセだったのだが、、、、、、


あの日の悪夢を再現してしまわないように、バランス感覚を研ぎ澄まし、座面に腰掛けた状態を保とうと努力した。
幸いにも、時間が経つにつれて左前方で座っている人がパラパラと出てきた。
相変わらず、キチンと座ってしまうと見えなくなるが、この体制のままでなんとかステージへの視界を確保する事ができた。

どうやら視界は確保できたが、ワタクシの耳に届く音質がどうにもこうにも悪い。
ギターやピアノのソロで弾き語りする場合には、楽器の音もメロディーも歌詞も聴こえてくるのだが、ドラムとベースが入ったバンド形式の演奏になると、ヴォーカルが埋もれてしまって届いてこない。
シンバルの音にヴォーカルがかき消されてしまう上に、ベースの音もモコモコとくぐもったままで消えていく、、、、、、、

年齢と共に可聴周波数帯域が狭くなっていく、というウワサは聞いた事がある。
特に高い音域が聞こえ難くなってくるらしいが、この場合はそのせいではない。
PAセッティングのせいというよりも、絶対に、サークルKサンクスの先行で買ったにも関わらず後ろから5列目しかも端っこという座席位置のせいだ

だから、バンド演奏になるとヴォーカルが聴こえてこない。
歌詞が入ってこない。
普段からまさやんのアルバムを聴いていたのならば、耳には聴こえ難くても心に聴こえてきたかもしれないが、そこまで消化した上で臨んだライヴではない。

前述したように、まさやんのライヴに来たのは初めてだった。
ライヴは初めてだが、まさやんの唄を聴くのは初めてではない。

6年位前だったろうか?
レンタルショップで初期のアルバムを5枚ほど借りてきて、CDレコーダーからCD-Rに落として良く聴いていた時期がある。
TVの歌番組にギターの弾き語りで出ているのを聴いて、まさやんが弾くギブソンのアコギの音が素晴らしかったのでレンタルショップに走ったのだ、確か。
その時は、なんというワケのわからんコードを使ってるんだろう?
とも感じた。

月とキャベツという映画を観た。
といっても、随分前、TVの深夜放送だったが。
劇中、ピアノで弾き語る主題曲One more time, One more Chance
が素晴らしかった。
なぜか、突然、人前で唄わなくなったシンガーハナビの前に少女が現れる。
ヒバナと名乗るその少女の正体が明らかになるにつれて、やり切れない思いでこの曲を聴いた。



あっ

ソロ演奏の時には歌詞が聴こえてバンド演奏の時には歌詞が聴こえて来なかったという潜在的な理由に、ちょっと思い当ってしまった。
まず、サークルKサンクスの先行で買ったにも関わらず後ろから5列目しかも端っこという座席位置のせいなのは確実なのだが、2次的な理由としてこういう理論を打ち立てた。

ワタクシのまさやん体験の入り口は、ギターやピアノの弾き語りで唄うソロまさやんだったからかも知れない。
ドラムやベースをバックに唄うバンドまさやんに、良くなじんでいなかったからかも知れない。
ソロまさやんが唄うバラードの歌詞とメロディーと、ステージ上の言動がどうもシンクロしない。

終盤の方になって(曲名はわからないが)、観客が手拍子しながらコーラスを延々と繰り返している中、一人ずつステージから引っ込みんでしまった。
無人になってしまったステージに向かって、たくさんの人が手拍子とコーラスを繰り返している。
照明を落としたステージ上では、黒いTシャツを着たスタッフが何やら機材を移動している。
その間も、ず~っと手拍子とコーラスが続き、ようやくまさやんとベーシストとドラマーが衣装替えして再登場。

まさやんのライヴは、いつもこういう演出なんだろうか?
観客に手拍子させてコーラスさせているのだろうか?
この人達は、どっかで練習しているのだろうか?
この時、手拍子しながら大きな声でコーラスしていた人達(圧倒的に女声が多かった)は、リズム感も音程も良くて、なかなか上手かった。
こういう場合、人一倍大きな声で唄う人が、一番ヘタクソだったりするのだが、
まさやんのファンは、相対的に唄が上手いのだろうか?

でも、
「こういう進行では、どこからがアンコール曲なのかわかりづらいじゃないか?」
と思っていたら、
ようやく、ワタクシも
「良く知っている!」
と大きな声で言えるセロリを演奏してくれた。
知っていると言ってもSMAPではない、失礼な。(わっ、今度はSMAPファンに見つからないようにしなければ、、、、、)
この日のセロリでのギター演奏は、フィンガーピッキングではなくてフラットピックでコードストロークするだけのものだったのが残念だが。
もう一つ知っている曲が続く。
月明かりに照らされて
ニューアルバムからの選曲が多かったのだろうが、まだまだデビューシングル曲を大切にしているのだろう。
最後に、ギターの弾き語りでバス停という曲を唄って、県文のライヴは終了。

「おやすみなさ~いの一言を残して、休憩無しで唄い続けたまさやんは、去っていった。



さて、


終わったからには帰らなければならない
先ほどクルマを置いた立体駐車場に急ぐ。
こういう時には、後ろから5列目という座席位置が有利だろうと思って外に出たのだが、そうでもなさそうだ。
すでにたくさんの人が駐車場に向かっていた。
せいぜい10人ほどしか乗れないエレベーターはあきらめて、階段で7階まで上がる事にする。
先ほどホールに向かった時は下りの階段だったが、帰りは当然上りの階段だ。
体力の衰えは隠せない。
4階あたりにたどり着くと、クラクラとめまいがしてきた。
三半規管が衰えてきたのだろうか?
その上、息切れしてきた。
呼吸器官も衰えたのだろうか?
うん、それは認めよう。

ようやく7階にたどり着きクルマに乗り込む。
クルマを置いていた位置からたった5メートルほど進んだ駐車場の通路の上で、前に進めなくなった。
前のクルマが動けない。
その前のクルマも動けない。
今、ワタクシがいる7階から下に駐車したクルマが先に出ようとしているのだろう。
1階から6階のクルマが出るまで、ワタクシ達7階の住人はここで待たなければならない。
だから早く到着しておくべきだった、、、、、、
しまった

まさやんの人気、恐るべし

仕方が無い。
FMラジオを聴きながら、ひたすら待った。

30分ほどして、ようやく前のクルマがトロトロと動き出した。
螺旋状にグルグルと回って7階から下りていくのだが、常にブレーキを踏んでおかなければならないほどスピードが遅いため、クルマの中ではめまいは感じなかった。
2階から1階に降りようとする時、ホール裏の搬入口にトレーラーが2台置かれているのが見えた。
ボディサイド上部に、控えめにHAND MY ADDRESS 2006 ツアーと書かれているのがチラっと見えた。
ようやく1階のゲートから外に出た時、お揃いの青いヘルメットを被った若者達が、今日のステージの器材をトレーラーに運び入れているところだった。 

ホールから大通りに出るための信号待ちが長くて、長くて、、、、、、
ホールを後にしたのは、終演から40分も経った頃だった