宇ち中
宇ち多゛中毒のページ




2008/01/21
この日はなんだか無性に呑みに行きたくなってしまい、隣に座る元感激王Iさんをそそのかして呑みに行くことに。隣の担当のNさんも誘って会社を出たのが20:30過ぎ。向かったのは、ずっと行きたいと思っていた「鉄火場」です。以前読んだ、「まぼろし闇市をゆく 東京裏路地「懐」食紀行」に載っていて気になっていたのでした。



SL広場を過ぎてニュー新橋ビルの向かいから伸びる路地、烏森神社の横を入っていき、しばらく行くと右手にあります。暖簾の向こうは満席状態。カウンターも、手前にあるテーブル席も一杯です。こりゃダメかと思いきや、店員さんが「奥へどうぞ」と入ることができました。奥には8人くらい入れるテーブル席にお客さんはいません。まずはビール(大、600円)をもらって乾杯です。



お通し(お値段不明)はツブ貝の煮物でした。そしてお腹の空いた我々はいろいろ注文します。まず最初に、一気に「牛煮込み」(450円)、「ゴーヤチャンプル」(600円)、「白子ぽん酢」(500円)「〆さばさし」(600円)、「かます焼き」(550円)をお願いします。



なかなか豪勢な食卓になりました。中でもこのしめさば、ほとんど締めてないんじゃないかと思うくらいの浅締め具合で絶品。煮込みは牛すじとろっとろで、薄味ながらなかなかグッド。そして白子を少しつつきつつ、こりゃ日本酒ですねということになり「土佐鶴」(2合、850円)を熱燗で注文します。



大将という呼び名がぴったり来る、俳優のような渋いルックスの(恐らく)店主の方が持ってきてくれたのがこれ。四角い木の入れ物の中に、金属製の筒状のものが。その中にお湯が張ってあって、金属製の蓋付きチロリにお酒が入ってます。燗が冷めないように、という工夫ですね。なかなかいい感じです。お酒も、日本酒度+10という辛口で燗にぴったり。おかずが美味しくいただけます。



かますも焼けてきました。日本酒をちびりちびり、2合のお酒は3人であっという間に空けてしまいました。次も日本酒にしましょうか、といいつつもやっぱりホッピーにしましょうということに。



「ホッピー」(セットで400円)氷入りです。量的に、中2外1という感じですね。ちなみに中のお値段は書かれておらず。店員さんに聞いてみると300円とのことでした。ちなみにIさんは外1で中3、なかなかお強いです。おかずもあらかたなくなり、「お新香『ぬか漬』」(400円)をもらいつつ「ハムカツ」(450円)もいただきます。



たっぷりキャベツが嬉しいですね。ハムカツも、とっても柔らかい感じで上品な味わいでした。そんなこんなで22:00を過ぎ、トイレに立ってみるとカウンターのお客さんはほぼお帰りになり、入り口近くのテーブルには1組だけ。店員さんも閉店モードになってきました。結局22:15頃お会計。3人で9,040円でした。



奥のテーブル席だったので、お店全体の雰囲気を味わいながらではなかったのが残念。それでも老舗の正統派居酒屋といった感じで大満足だったのでした。
(つづく)

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2008/01/19
ものすごく寒い土曜日。夕方、酒の高橋の豚みそ鍋で豆乳割りを呑みたくなり、極寒の中てくてくと酒の高橋へ向かいます。ところがお店は開いておらず。そういえば第3土曜日は定休、すっかり忘れてました。それではと引き返して向かったのはめいぼうです。W/Kさんが酒の高橋のあとにめいぼうに寄ったというお話を伺っており、いちど行ってみたいと思っていたのでした。



寒さで澄んだ空には月が光ってます。お店に入ると、6人ほど座れるカウンターと、その奥に細長いテーブル席。カウンター手前におひとり、先客の方がいらっしゃって、カウンターの中には恐らく70歳くらいのおかあさんが「いらっしゃいませ」と笑顔で迎えてくれます。先客の方が呑んでらっしゃるビール(中、450円)は赤星。ボクもビールをもらいます。



お通しの枝豆。冬でもビールに枝豆はいいものです。でもさすがにものすごい寒いこの日。壁に貼られている「煮込み」の短冊にビットが立ち、お値段が書かれてないのですが注文することに。カウンターの中の作成過程は全て見えるのですが、煮込みはパックのもの。豆腐を切って鍋に入れ、パックの煮込みをあけて鍋にかけ、刻みネギをたっぷりのせてくれます。そして、温泉宿などでよく活躍する固形燃料の入った台に乗せてくれて出てきました。



「これで火をつけて下さい」とチャッカマンを受け取り火をつけます。これはずっと温かくていいですね。レンゲで取り皿に取りつつ、一味をかけつついただきます。これが結構美味しい。量もたっぷり。温まります。そして鍋の煮込みも残り少なくなった頃、焼き物もいただきましょうということで頼んだのがハツとカシラを塩です。



割と大ぶりな串。なかなかグッドです。ビールも空いてしまい、次の飲み物は「焼酎お湯割り(梅干し入り)」(250円)にします。



箸で梅をつついてかき混ぜて。温まりますね。ちびちびとお湯割りを呑みながら、隣のお客さんとお話しします。すると何とこのお店、映画のロケに使われたとか。おかあさんがお店の奥から持ってきてくれたのが、「赤目四十八瀧心中未遂」のパンフレット。寺島しのぶさんが主演した映画のようです。なんでも、昭和30年代の建物の造りが起用の理由だそうで、尼崎の酒場という設定だったとのこと。なるほど。感心しつつパンフレットを拝見します。



壁にはイチローと松井のサインが。お隣さんによると、亡くなられたおかあさんのご主人が野球好きだったそうで、昔は巨人の大きな旗が壁に貼られていたとのこと。なるほど、ご主人が亡くなられておかあさんひとりで切り盛りするようになったのですね。そんな話をしていると、もうひとかた常連さんが入ってきました。カウンター奥に座るなり、シロを10本注文されます。そういえばお隣さんもたれで焼いてもらってますね。ボクも追加でシロをたれで2本お願いします。



あとからいらっしゃった常連さんは、豪快に串をわしわしと食べていきます。あっという間に10本、ぺろりと平らげて今度はカシラを10本。ボクがシロを食べている間に、さらに10本。すごい気持ちのいい食べっぷりですね。驚きつつシロを平らげ、お湯割りも呑み干しごちそうさまをします。1時間ちょっとの滞在で、お会計は1,600円でした。ということは、煮込みが500円か、お通し100円煮込み400円か、といったところですね。



恐らくご主人が健在だった頃は、串も煮込みも自家製だったと思います。この名店も後継者問題が解決せず。素晴らしい佇まいと雰囲気、歴史が染み込んだ建物を寂しい思いで拝みつつ、てくてくと帰宅したのでした。

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