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12月9日(火) それよりも審判の技術を向上させよ

 パリーグの理事会で、試合時間の短縮について協議された。そこで、「ストライクゾーンを厳密に適用すれば試合時間の短縮につながる」との意見が出た。これを受けて小池パリーグ会長が「迷ったらストライクでいいじゃないか」と、いったとか。ボールかストライクか迷えば、ストライクと判定せよと審判を指導するということなのだろうか。
 なにをアホなことをいっておる。私たちファンはただ闇雲に試合時間短縮を求めているわけではない。それが好ゲームであれば、いくら長時間のゲームでもいい。
 阪神の先発岩田、巨人の先発内海。両投手とも好投。お互い許したヒットは1本づつ。小笠原の鋭い打球が3塁線を襲う。バルディリス、ダイビングキャッチ。今岡の打球大きい。入るか。ラミレス塀ぎわでキャッチ。ラミレスの珍しいファインプレー。今岡ホームランを1本損しました。
 岩田、内海ともに9回で降板。両投手ともあっぱれ。巨人は山口、阪神は渡辺に。渡辺、代打谷に打たれました。ボールは非情にもスタンドイン。(渡辺ごめん)渡辺気を取り直して後を押さえる。あ、新井が強烈なヒットを放つ。抜ければ長打。坂本ファインプレー。巨人は越智、阪神はウィリアムスに交代。どちらかのピッチャーが打たれれば、あるいは守備にミスがあれば、試合の流れは一気に変わる。越智3者凡退。ウィリアムスも負けじと3者凡退に切り捨てる。
 試合は緊迫した雰囲気のまま12回へ。阪神のピッチャー藤川。豪速球で3者凡退。巨人のピッチャー、クルーン。さてきょうはどっちのクルーンだ。あ、フォアボール。1番赤星1塁へ。またフォアボール。2番平野出塁。またまたフォアボール。3番新井1塁へ。満塁で向かえるはアニキ金本。金本打ちました。大きい。さすがアニキ、逆転サヨナラ満塁ホームラン。阪神優勝。
 と、こういう試合ならば、いくら長くてもファンは喜ぶ。無意味な投手交代。不可解な代打。不必要な打席はずし。時間かせぎとしか思えない牽制球。バッターに投げる覚悟を決めるためのプレート外し。だらだらとしたサインの交換。へぼピッチャーのボールの多投。なんのために行っているのか判らないピッチングコーチのマウンド行き。なんかで試合時間が延びるのがイヤなのだ。
 それが「迷ったらストライク」なんぞは本末転倒も甚だしい。そんなことを考えるよりも、審判の技術向上を計るほうが先決ではないか。審判も人間なんだから迷うこともある、という人もいるかもしれないが、プロなんだろう。プロ野球の審判は。
 東大阪あたりの工場には人間ばなれした技術を持っている工員さんが多数いる。彼らは簡単な工作機械一台でミクロン単位の精密な金属加工を行う。計測器も使うが、ほとんどは肉眼と手の感触だけで、加工のひずみゆがみを察知して修正する。彼らも人間である。小生は以前の会社で、このような金属加工の会社と取り引きをしていたが、まずミスは犯さない。ミスをすれば取り引き停止会社はつぶれる。このような金属加工と、人間の投げる球の上下左右を判定するのでは、小生が思うに球の判定の方がたやすいと思うのだが。
 いつだったか、さる解説者が「審判のクセを見抜くのも選手の能力」なんぞとバカなことをいっていたが、そんなものは選手の能力ではない。野球の選手は投げる、打つ、守る、走るが選手の能力だ。ストライクは誰が判定してもストライクのはず。ただ、それをストライクと見る能力がある審判と、ない審判がいるだけだ。能力のない審判には訓練を課して能力の向上をはかるべきである。それもできないのならば、人間の審判は止めて、機械にボール、ストライクの判定を任せるべきだ。
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