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とつぜんコラム №147 日本プロ野球の意地をみせよう

 小生は観なかったが、今年の日本シリーズはなかなか面白かったとのこと。楽天VS巨人という実に新鮮な組み合わせだ。第7戦までもつれこんで、最後はエース田中がしめ、楽天が日本一となった。
 楽天、巨人双方とも、それぞれのリーグの覇者で、楽天が名実とも日本一となった。実に結構なことである。これが下克上とかなんとかいって、3位の借金チームが日本一になれば、蛇足シリーズもなかなか面白いなどという意見が出たりして、存続の方向性が強くなろう。かような144試合半年間の戦いを無にするがごときシリーズは早々に廃止するがよろしかろう。でも、ま、これでリーグ優勝チームが覇権をとって蛇足シリーズの存在意義を薄めたわけだ。
 それはそうと、今年の楽天の日本一は、絶対的エース田中将大の存在を抜きには語れないだろう。日本シリーズ第6戦で負けたとはいえ、シーズン無敗24勝。文句のつけどころのない大エースといっていい。
 その田中のピッチングが来年は日本で観られない公算が大きい。ポスティングシステムを使って、アメリカの球団に移籍するのは確実といわれている。また、一人、日本のプロ野球からスター選手が海外に流出する。松井、松阪、藤川、ダルビッシュ、どんどんアメリカに行ってしまう。
 こういう傾向に対して、張本勲さんらは異を唱えているが、大方は良しとの意向のようだ。向こうに行ってもがんばってくれ、などと励ますお人よしすらいる。なぜ行くなと引き止めないのか。
楽天球団も田中投手本人の意志を尊重したいとのこと。そら、FAで行ってしまわれたら一銭にもならない。一番高く売れる時に売ろうとの算段だろう。
 これじゃ日本のプロ野球はアメリカ野球の下請けである。いっしょうけんめい選手を育てて、スター選手に育ったらアメリカに売り飛ばす。で、アメリカでは使いものにならないポンコツを引き取って使ってやる。日本野球機構のエライさんどもはどう思っているのだろう。
 確かに、アメリカのプロ野球には、野球の盛んな所からいろんな選手が集まってきてる。金銭面などの待遇も日本とは違う。アメリカの方が魅力的だから、可能性があってアメリカ志向の強い選手はかの国に行きたいだろう。
 だったら、なぜ日本のプロ野球を、あらゆる面で、アメリカ野球を凌駕するように努力しない。日本のプロ野球選手がアメリカにあこがれて海を渡る。日本の関係者はこの現状をどう考えている。アメリカの下請けに甘んじていいのか。アメリカの選手が、日本のプロ野球にあこがれて、太平洋を西へ渡る。こういう状態にしようとは思わないのだろうか。こんなんだから、なめられているのだ。今年のWBCも日本は参加はしたが、当初しめされた金銭面の条件は完全に日本をなめたものだった。当時の新井貴浩会長はいったんは不参加の意思表示をしたほどだった。
 確かに、プロ野球の市場規模、動いている金、選手への待遇、個々の選手の能力、いろんな面で日本はアメリカに遅れをとってる面もなきにしもあらずだ。しかし、それに負けまいとする、意地を見ることはできない。もっと意地を見せようではないか。とりあえず、大リーグ、ワールドシリーズなんて呼称はやめよう。アメリカが大リーグなら日本はなんだ。小リーグか。大リーグなんていわないで、アメリカリーグといおう。ワールドシリーズ。アメリカの球団だけでやってなにが世界シリーズだ。日本の新聞まで「上原、世界一」なんて書いてある。何が世界一だ。アメリカ一じゃないの。ワールドシリーズなんていわないでアメリカシリーズといおう。
 
 
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