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近畿地方の古墳巡り!

歴史シリーズ、第九話「近畿地方の古墳巡り」を紹介する。特に奈良盆地・河内平野の巨大古墳・天皇陵の謎などを取上げる。

古墳あれこれー前方後円墳から窺える古墳時代社会とは!そのⅣ

2011年10月30日 | 歴史
次に、被葬者が女性であったと云う、2つの古墳のうち、神花山古墳について紹介する。

現在の柳井市街地から田布施町・平生町の低地一帯は、かつて古柳井水道と呼ばれ、海峡であったといわれている。

この海岸に沿って、熊毛王系譜の古墳群が築造され、一部は復元整備されている。



写真は、山口県熊毛郡平生町の神花山(じんかやま)古墳から望む瀬戸内海の様子。

熊毛郡平生町の旧熊毛湾は、奈良の大和朝廷と九州や朝鮮半島・中国とを結ぶ航路の主要な中継点となり、熊毛王国の繁栄をもたらしたと云う。

この旧熊毛湾を取巻くように、初代熊毛王の墓とされる、田布施町の国森古墳から柳井市の茶臼山古墳や、平生町の神花山古墳・白鳥古墳・阿多田古墳、更には田布施町の納蔵原古墳・稲荷山古墳・石走山古墳、そして王国最後の王墓・後井古墳まで歴代の墳墓が築かれている。

そのうち神花山古墳は、平生町田布施川の河口東側にある標高約39mの丘陵にある前方後円墳。







写真は、神花山古墳墳丘の様子、古墳の埴輪と葺石復元の様子及び同古墳に建てられた女王像。

全長約30m・後円部の径約15m・高さ約2.5mで、5世紀前半に造られたものと推定され、現在国の史跡に指定されており、女性が埋葬されている数少ない古墳。

今まで知らなかったが、山口県内では古墳人骨の出土例は少なく、しかも首長墓に女性が単独で埋葬されていた例は全国的にも珍しいらしい。

本古墳は、標高39mほどの神花山頂上部に築かれた前方後円墳で、この貴重な文化財の保存と、町民の方々が学習や憩いの場として活用できるように、公園として整備されている。

この古墳から出土した女王の頭蓋骨をもとに女性の顔を復元したとのことであり、写真の通り、古墳のそばには高さ9.5mの女王像が、日いずる方角の東を向いて立っている。


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