<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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東京と大阪の公共交通は本数の多さ、混雑の度合い、どれをとってもだいたい似たようなだが路線数は東京のほうが多いし、1編成あたりの電車の長さも長い。
でも圧倒的な違いは運賃だと言えよう。
東京は公共交通の運賃が大阪とくらべて1割は安いのだ。

だから山手線に乗る時に駅でICCOCAに現金チャージをしているカミさんと娘を見てびっくりした。
二人は自分たちのカードに3000円をチャージしようとしていた。

「おいおい、そんなにチャージせんでええで。」
「なんで?」
「東京は安いねん。電車。」
「えー」
「今日と明日で1000円ちょっともあればええよ。」

昨年夏に東京に娘を連れてやってきた時、
「大阪とどこが違うん」
と感動の殆どないことにびっくりしたのだ。
その原因は連れて行った場所が竹橋の国立近代美術館であり上野の西洋美術館だけだったからかも知れず、私は大いに驚いたものであった。
三十数年前に私が初めて上京した時は1杯800円のカレーライスに度肝を抜かれ、

「これは......こんな物価の高いところに住まれへんで」

と思ったら、神様が希望を叶えてくれたのか東京の大学は不合格。
浪人はだめだったから仕方がないのですべり止めの大阪の大学に入学したのだった。

今回初めて娘はカミさんと一緒にビックリした。
公共交通が安い、ということでビックリしたのであった。
現金というかなんというか。
やはり関西人なのであった。

山手線で有楽町へ出て日比谷線に乗り換えた。
日比谷線で六本木へ。

昼ごはんは六本木のどこかで食べることにしていた。
せっかく東京へやってきたのにチェーン店や安直なところは詰まらないと思っていた。
これまでカミさん、娘それぞれ別々に東京へ来たことはあったのだが、家族3人でそろって出てきたのは初めてだったのだ。

食事をしたら国立新美術館に行くつもりだったので、ミッドタウンでレストランを見つけようと思っていた。
ミッドタウンは少しばかり高級っぽいところが多いので今回の「できるだけ安モン旅行」のコンセプトからすると完全にずれているのだが、花のお江戸で初の家族での食事。
それなりのところにしようと思ったのだ。
正午も近いのでさっさとミッドタウンへ向かおうと思ったら、カミさんと娘はあっちへうろうろ、こっちへちょろちょろとしてなかなか前へ進まない。
土曜日の昼ということもあり六本木界隈はガラガラで、とりわけ乃木坂方向へ向かう人はまばらで、それだけになんだかどんな店があるのか、こんなメニューがあるのかと店頭に立ち止まっては観察している二人なのであった。

ミッドタウン入口角にあるスタバに立ち止まったら動かなくなった。
スタバなんかどこにでもあるやろ、と思って、

「お〜い、はやく〜〜」

と声をかけたが動かない。

「ここリザーブ店やねん」

とカミさんは言った。
スターバックスには一般店舗の他にスペシャルメニューでアルコール類も提供するお店があって、それがリザーブ店なのだという。
店員さんは全員が黒のエプロンを付けた正式のバリスタで構成させているプロフェッショナルなお店なのだという。
このリザープ店、実は大阪にはない。
関西では神戸にあるそうだが行ったことがないので、ここミッドタウンで遭遇するのが初めてということになった。

いくら特別のお店でもスタバで初食事はしたくなかったので幾つかのレストランやカフェを見て回った結果、1階にあるとあるレストランに決定。
健康とダイエットに気遣う娘の思考にもマッチしたサラダの種類も豊富で、私もそこそこのボリュームで満足。
価格は流石に安いとは言えなかったものの、それなりに楽しむことのできたランチタイムなのであった。

つづく


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