<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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私の生まれ育った大阪府堺市は茶道発祥の地として全国に知られている。
その関係もあって茶道ゆかりの和菓子も有名なものがたくさんある。
例えば芥子餅、村雨、くるみ餅なんかが堺で誕生した代表的な和菓子なのだ。

また、お菓子ではないけれども茶粥なんかも堺で生まれた日本の味で、私は子供の頃からこの茶粥が大好きで、夏場になると母に頼んで冷蔵庫で冷やした冷たい茶粥を夏休みの昼ご飯に食べることを楽しみにしていた。

このように茶道ゆかりのものが様々あるものの、洋菓子で代表できるようなものが見当たらないのは、その反動かもわからない。

堺市の中心地は市役所のある南海高野線堺東駅周辺。
ここにはかつて大手スーパーがその勢力を争い、商店街は反映し、高島屋堺店は地域のブランドアップを後押ししていたが、ユニードが早々に撤退し、つづいて長崎屋、ニチイ(現ビブレ)、イズミヤと次々に撤退。
最後に残ったダイエーも「入居しているビルの家賃が高い」ということで、撤退し、高島屋堺店が今も健在であるのが不思議なくらい寂れてしまっている場所でもある。
これで市役所が泉北や中百舌鳥あたりに移転でもしようものなら大変な事態になるのかも知れないが、今のところそういった風聞は無く、低空飛行なりに現状を維持しているようなのだ。

学生の頃、3年間ほどここの商店街(銀座商店街といい、東京の銀座より、実は歴史が古い)でアルバイトをしていた関係で、私個人、非常に親しみのある商業地域なのだが、往年のにぎわいを取り戻すのは至難の業ではない。

とは言うものの、堺東地域が堺市の中心であることに変わりはなく、飲食店や衣料品店、オフィス、銀行が軒を並べ、多くの人々が行き来している場所でもある。

そんな堺東にある洋菓子屋さんが数件あるのだが、私が全く知らなかった新しいお菓子屋さんがオモロイ和風洋菓子を販売していたので思わず買ってしまった。

お菓子の名前は「TOFU CHAU DE」。

その日、仕事が終わり自宅に帰るために南海電車難波駅の中央コンコースを歩いていると、お菓子売り場に不思議なポスターを発見。
焼き豆腐の写真がどんと掲載され、キャッチの見出しが、
「TOFU
CHAU
DE」
なんじゃいそれ。

よくよく見ると豆腐ベースの洋菓子で、見かけは豆腐そのまんま。

「ムースのような食感ですよ」

と店の人。
試食もさせてくれるというものだから、無意識に頂戴したら、これが「美味い!」。
ほんのりとした豆腐の風味が感じられ、しかも朝得た甘み、ムースのような食感、そして焼き豆腐のような外観がたまらず、

「これ、ひとつください」

と思わず買い求めていたのであった。

「大きいのですか、小さいのですか?」

と尋ねられたので当然のことながら、

「大きい方を」
と応えると、

「TOFU CHAU DE 1丁、ありがとうございます!」

と数え方も豆腐になっているのであった。

もちろん家に帰ってからも大好評。
すでに寝ていた娘にだまって夫婦二人で平らげてしまったのであった。

なお、TOFU CHAN DEのお菓子そのものも美味しいが、その梱包もなかなかなのであった。
なんとお菓子は竹籠に乗っており、その竹籠もあとでいろいろ使い道がありそうで、さすが「堺」の商人は考えることが他とは違うと、思わず我がふるさとを賞賛していたのであった。



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コメント
 
 
 
Unknown (スイーツファクトリー・スリーズ)
2013-01-21 11:27:17
突然の書き込み失礼致します

当店のケーキをブログで書いて頂き誠にありがとうございます。
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