<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地









東京滞在の最後は庭園美術館のミュージアムカフェ。
ここでケーキセットをいただいてから帰路につく予定にしていたのだ。
夕食には時間が早いし、夕食の時間まで都内をウロウロしていると大阪に戻るのがかなり遅くなってしまう。
今、カフェで小腹を満たせておけば、どこか途中のサービスエリアで標準的な定食でも夕食すれば問題はないという算段だった。

この日、天気はさして良くはなかったが2月にしては暖かで屋内の座席が満席だったこともあり外のテラスにあるテーブルについた。
ほっと一息。
やはり庭園というだけに気分が落ち着く。
カミさん、娘、そして私とそれぞれ好みに応じたオーダーをして休日最後のひとときを過ごしたのだ。
テラスの雰囲気は抜群で、そこでいただくお茶の楽しみは、まるで英国にいるようだった、と書きたいところだが実際は普通のミュージアムカフェなのであった。
改装修理前の庭園ミュージアムにはもっと素朴で素敵なテラスがあったように思うのだが、あれは撤去されてしまったのか見当たらない。
確か木製のテラスで伸縮式の幌タイプのサンシェードが付いていたように思う。
なぜあのテラスを撤去してしまったのか。
まったくの謎なのであった。

スケジュールを終了。
庭園美術館から目黒駅まで歩くと、

「え、こんなに近かったん」

とカミさん、娘ともに驚いた。
やはり同じ経路を使わずに見知らぬところをぐるっと廻る作戦は成功だった。
地域のスケール感もなんとなくわかるし、いつも新鮮に感じられるのがいいのだ。

駐車場に到着すると満車サインが灯っていたが「和泉」ナンバーは私たちの車だけ。
最後になぜか駐車場で記念写真を撮影して荷物を積み込み、ちょっとだけ整理整頓して出発した。
都内はややこしいので東名高速の海老名SAまで私が運転して、海老名SAから焼津までカミさんが運転することにした。
私も多少疲れていたので帰路は交代で運転しようということになった。

都内はややこしいので私が運転するということにした。
しかも来る時に迷ったのでわざわざカーナビをセットして首都高に入ったのだが、いきなり間違ってしまった。
でなくていい出口からすぐに出てしまうというハプニングを起こしたのだ。
首都高を走ったのはわずか数キロメートル。
一般道に出てしまったので、再び戻って高速道路を使うのも効率悪い。
結局渋谷駅前の最も混雑しているところをノロノロと通りぬけたのだった。

海老名SAは大混雑になっていた。
私は運転交代だけのつもりでここに立ち寄ったのだったが、来るときと同様にカミさんはSA内を散策したいと言い出したので好きにさせることにした。
ここは首都圏ということもあり土産物屋、飲食店などが多く、人も多いので活気があり見て回るには楽しいのかもしれない。

時刻は午後6時になろうとしていた。
早く出発しないと大阪に着くのが午前様になってしまう。

「おーい、そろそろ帰るか」
「はーい」

と二人。
自動車に乗り込もうとSAの建物から外に出ると夕日で富士山のシルエットが映し出されているではないか。

「おお、富士山や」
「ほんま、キレイやな」

私たちはこれからあの富士山のずっと向こうに帰らなければならない。
ともかく無事に帰って明日からの予定に備えなければ。

海老名からはカミさんがハンドルを握った。
私はカメラを構えて夕日の富士山をいざ撮影と準備ばんたん。
娘は走り始めると早々に寝てしまったのであった。

そういえば来るときも富士山。
帰りも富士山を眺めつつ。
ひとつのことがひらめいた。
今回3つの美術館を巡ってきた。
だがマイカーで来たことで、この富士に関するこの景色が実は4つめの美術館だったんではないかと思えてきた。
富士山に始まり富士山に終わったこの旅は、なかなか素敵な家族旅行だったなと思えたのは言うまでもない。

なお、帰り道も各SAで寄り道をしてしまったため大阪の自宅に到着したのは午前1時30分なのであった。



おしまい

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (ダル)
2018-03-25 11:17:19
一泊二日とは思えない充実した旅でした。一緒に連れて行ってくれてありがとう。富士山はなんでこんなに感動的なんだろうか、ニッポンジンなんだべがなぁ…。
 
 
 
富士は日本一の山 (監督@とりがら管理人)
2018-03-25 22:09:50
ダルさん、富士山は存在だけで芸術ですね。
見るだけで印象深い山に阿蘇山、伯耆大山、会津磐梯山などがありますが高さだけではなく「美」という点ひとつとっても富士山に勝る山はありませんね。
また旅したいです^^

 
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