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タイへ初めて訪れた時、多くの家に国王の写真が掲げられていたのが印象的であった。
バスの車窓から。
運河を行く観光ボートから。
商店のあちこちに。
という具合に。
どこかの国のように強制的に将軍様の写真を掲げるということはなく、みんな敬愛の気持ちから掲げていたのが印象的なのであった。

今も古い家に出かけると昭和天皇のお写真を掲げているお宅がないとも限らないが日本ではあまり見なくなった光景なのであった。

タイといえば王室。
前国王のプミポン国王は国民から慕われ、国王自身もタイ国の民主化を自ら主導して国名もシャムからタイに変えたような方なのであった。
その力は君臨すれども統治せず。
凄く親しかった日本の皇室のそれをモデルにしていたとも言われ、ともかくタイ国が第二次世界大戦前に日本と共に唯二のアジアにおける独立国家であったその基礎をなしていたというのは間違いない。

病に伏せる直前まで国内を行幸して国民を叱咤激励。
軍と警察がタイ名物のクーデターなどで戦闘状態になった時は双方を呼び出し争いを終結させ、その手腕は国民からの絶対的信頼を思っていたのだった。

この優秀な王様にして子育ては恐らく失敗したのかもしれない。

プミポン国王亡き後即位した現ワチラーロンコーン王は国を父ほど愛さず好き勝手。
国民の顰蹙を買っている。
とりわけ若い世代の国民からの信頼を著しく失っており、今後の動向が心配されるところだ。

そもそも即位前から評判が良くなかった現国王。
できれば国民からは次女のシリントーン王女が王位を継承してもらいたいという要望が強かったのだという。
シリントーン王女は前王のように国を思うお気持ちが強く、とりわけ教育への関心が高いという。
相貌も現国王よりも前国王に良く似ている。
度々来日もされ、千葉県知事・森田健作のファンでもあるという。

ということで、タイのデモのニュースを見るにつけ、プミポン国王が懐かしくなってくる。
日本人という外国人から見てもそう思うのだからタイの人たちの思いは切実だ、と思う。



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