<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
宇宙エンタメ前哨基地





生まれて初めて乗った飛行機の機種は忘れてしまったが、その飛行機から乗り継いだ飛行機の機種は今も覚えている。
B747-SP。
寸胴ででっぶり。
当時世界最大の旅客機だったB747のイメージとは大きく異るショートボディ。

「え〜、こんな格好悪いんの乗るの〜」

との印象は40年近く経った今も記憶に鮮明に残っている。

あれから幾度と無くB747のお世話になった。
大阪〜東京間はもちろんのこと大阪〜沖縄、成田〜シカゴ、バンコク〜シンガポールとジャンボジェットの旅を堪能した。
とりわけ沖縄への出張では一度だけ2階席に座ったことがある。
今でこそA380という総2階建ての旅客機があるけれども長い間、2階席のあるヒコーキはB747だけの特権だった。
もちろんヒコーキなので2階席に乗ったからといって近鉄特急の2階席に乗るのとは異なり景色は変わらない。
高度が3メートルほど高くなるだけ。
変わらないけれども何か特別な感じがしてワクワクしたものだった。

JAL、ANA。
2つの日本のフラッグキャリアからB747が姿を消して数年が経過した。
大型機ならB777が主役である。

先週、新聞の記事でB747の受注が減ってボーイング社はB747の製造終了の検討に入ったのだという。
1969年の初就航から半世紀。
貨物機として設計され、売り先予定の米軍が別の機種を採用したため旅客機に転用。
これが大ヒットになるとともに、一人あたりの運賃を劇的に下げることができた。
今の大衆世界旅行を可能にしたのがB747なのであった。

世界の空からジャンボが消える。
時代の象徴がまたひとつ終焉を迎えようとしている。

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