<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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最近ちょくちょく名古屋を訪れる。
私の所属している事業部の本部が名古屋になったためで会議や打ち合わせが開催されるたびに名古屋を訪れるのだ。
大阪から名古屋はさして遠くない。
出張扱いにさえならない。
従って手当も出ず、金銭的にはちっとも魅力の無いところなのだ。

しかも、食べ物が大味で関西人の私には合わない。
朝のモーニングセットもなぜ普通に出せないのか大いに謎である。
朝から小倉トーストなるアンパンのトースト版を食べたいとは思えないし、名古屋の事務所の近くにあるパスタ屋では小倉ナポリタンなるものの看板が上がっているが、あれは一体何なのか?
好奇心は誘われるものの、恐ろしもの見たさの感覚は否めない。
名古屋はある意味、すっごく独特の文化を醸し出している。
名古屋国といっても過言ではない、と思う。
大阪国も強烈な個性を持っているが、ここには言葉に出来ないものがあるのだ。

大阪から名古屋への交通手段は大きく分けると2ルートがある。
1つはもちろん新幹線。
新大阪から名古屋はのぞみ号で僅かに50分。
時間的には通勤圏内である。
リニアができると東京から45分なので「名古屋は通勤圏になる、埼玉や千葉と一緒」という名古屋人をよく見かけるが、すでに現在大阪から50分なのに「名古屋は大阪の通勤圏」とは決して言わない。
これが名古屋の中央思考というかタモリの言うところの大いなる田舎なのかも知れない。
うち会社は京都の四条河原町に京都事務所がある。
大阪梅田から阪急電車で河原町まで乗ると約50分。
つまり時間的にはほぼ同じなのだ。
ちなみに京都の人も「大阪は通勤圏内」とは決して言わない。
大阪と一緒にしてもらいたくないのが露骨に現れており関西の2大都市の個性の違いすぎるところがよくでていると言えるだろう。

で、もう一つのルートは近鉄電車。
大阪難波から乗り換えなしで名古屋まで特急が走っており、乗り心地は正直新幹線より良い。
但し時間が2時間2分ほどかかるのでスケジュールに余裕があるときしか使えないのだ。

とはいえ大阪府南部に居を構える私からすると難波から名古屋へ直接移動できる近鉄特急は新大阪までの移動時間が無いのでかなり便利だ。
しかもタイミングさえあえば新幹線での移動との時間差は30分程度なので近鉄特急を利用しようというベクトルが働く。
近鉄特急ならJRでさえ使用できないICOCAやSuicaで大阪から名古屋までの移動でも使用できる。
便利でもある。

この近鉄電車で困ったことがひとつだけある。
それは何かというと近鉄名古屋駅がどこにあるのか名古屋人ではない私にとって非常にわかりにくいことだ。
大阪難波から乗ってくるのは別に構わない。
問題は大阪へ帰るとき。
名古屋駅まで来て近鉄線の看板を頼りに歩いて行くのだが、近鉄電車の駅がなかなか見つからない。
看板通りに名鉄百貨店横のしょぼくれた階段を降りて行くと迷路のようになっており、気がついたら名鉄名古屋駅に出て結局近鉄名古屋駅に辿りつけないことが少なくない。

実は近鉄名古屋駅は名鉄百貨店の地下に埋もれるように設置されている。
名鉄のいやがらせかどうかわからないが、複雑怪奇な地下経路になっており、何も考えずにあるいていると近鉄線ではなく名鉄線にたどり着いてしまい、1時間に1〜2本しかない大阪難波行きの近鉄特急を乗り過ごすることになるのだ。
もしかすると名古屋の私鉄である名鉄とJR東海が結託して関西の私鉄である近鉄を追いやろうとしているのではないか、と勘ぐりたくなる。
一部愛知や三重の地域は近鉄とこの二社は路線競合している。
したがって故意に分からないようにできているのかもしれない。

近鉄名古屋駅。
リニアもいいかもしれないが身近な電車の乗り場をもっとわかりやすくしてもらいたいと思う大阪人からのお願いなのである。
ま、これだけ名古屋のことを書けば、
「だーれが、おみゃーのことなんか聞くもんか」
という声が聞こえてくるかもしれないけど。

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