<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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先々週の週末。
仕事で京都へ行ってきた。

京都と言っても非常に広い。
南は奈良市に接する木津川市から北は日本海に面する舞鶴市まで、どこもかしこも一応京都なのだ。
但し京都府。
普通一般的に「京」というと京都市内を指すものであって舞鶴や天橋立を京と呼ぶには難があるのだ。

で、この京都府と京の違いはなにかというと、京は「夏は蒸せるように厚く、冬は凍えるように寒い」ということだ。
よくもまあこんなところに都を作って1000年以上も首都としたもんだ、と夏や冬になる度につくづく思う。
歴代の天皇さんはこのような環境を「おかしおすな~」とは思わなかったのだろうか。
ま、思ったところで天皇さんは昔から象徴であって実用的権力をお持ちではなかったので暑くとも「そこは我慢」の国家の精神的リーダーのリーダーたる所以かもしれない。

確かに現在においても皇室の方々が「暑い~」とおっしゃっているのは耳にしたことがない。
むしろ最近は佳子さんの笑顔に国民が涼やかさをもらっているくらいなのだ。

と、話はともかく。
そんな文化の都、京の京都へ行ったきた。
ある製薬メーカーさんの新しい研究施設を設置するお手伝いに行ってきたのだ。
時間は午後2時。
京都河原町にあるうちの会社のオフィスから自動車に乗ってでかけたのだが、この時にダッシュボードに表示された屋外気温を見て驚いた。
なんと38度を指していたのだ。

確かに暑いなと思いながら四条河原町駅を出たのであったが、まさか気温が38度にもなっているとは思わなかった。
この高温多湿の河原町で多くの観光客がわいわいがやがやと歩いている姿を見てツアリズムに関するエネルギーの凄まじさを思ったのは言うまでもない。
私もバンコクやヤンゴンへ行くと、暑くともへっちゃらで歩き回るのだが、それと同じかも知れないと思った。

目的のお客さんは伏見区にあった。
この伏見区は京都市の面積の三分の一を占めるくらい広い。
それだけ坂本龍馬で有名な寺田屋のある中書島から競馬の京都競馬場、任天堂の本社まで、どこもかしこも伏見区なのだ。
(任天堂は南区だったかもしれない。間違えてたらごめんなさい)
この伏見区というところも場所によっては工場や倉庫が建ち並ぶ東大阪か大田区みたいなところがあり、お客さんのラボはその工業地帯に位置していたのであった。

京都の工業地帯の特長として「駅から遠い」「渋滞がひどい」「乾燥している」「ラーメン屋が少ない」というのがある。
私だけの感想かもしれないが、とりわけ夏は砂漠のような雰囲気がするのだ。
そのお客さんの近くまで来た時に、自動車の外気温表示はついに41℃を示していたのだった。
41℃。
この気温はミャンマーの内陸部を旅行して以来初めて体験する劇的な温度なのであった。

数年前にお盆に京都を散策したことがある。
目的は「こんな暑い時期に京都へ来る旅行者というのはどういうものなのか。確かめてみよう」
というものであった。
あの時の最高気温が36℃。

今回はそれを5℃も上回っていた。

灼熱の京都。
この季節、私なら旅先に京都を選ぶことはないと思う、客先訪問なのであった。


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