ロシアの隕石騒ぎは今のところ、
「もし原子力発電所に隕石が落ちたら」
という不毛な議論に発展していない。
ある意味不思議だ。
1000年に一度の津波のダメージを予測できず福島原発の不備が指摘されている現在、何万年に一回の隕石の落下衝突を想定していなければ、やはりそれはそれで大きく問題ではないかと、二本で活躍している単純原発反対論者なら鬼の首をとったように叫び回るに違いないのだが、今のところそこまで想像力が回っていないのかもしれない。
原子力発電所は空対地ミサイルの攻撃を受けてもびくともしない、と私は中学生の頃から習っていた。
つまり北朝鮮やテロリストがいきなり攻撃してきても、ちょっとやそっとでは壊れませんよ、ということだった。
ところがミサイル攻撃にも耐えられるはずの原子力発電所は津波には太刀打ちできず、設計上の弱点である電気系統をすべて破壊され、大事故に発展してしまった。
この場合、ミサイルで電気系統を攻撃されていても同じ事が発生したに違いないだけに、原子力安全神話教育の限界を痛感しているところなのだ。
ところで、一昨日のような隕石がもし日本に落ちてきたらどうなるのだろう。
今回の隕石は直径17メートルぐらい、重量1万トン。
ちょっとした船が空から降ってきたという感覚だ。
しかも大気圏突入速度が秒速30kmだというのだから、石の塊の隕石には大気との摩擦には到底耐えられるものでもなかった。
秒速30kmというと大阪から東京まで、わずか15秒ぐらい。
これは恐ろしい。
この速度による位置エネルギーは如何程のものであろうか。
テレビでは隕石の衝撃度は広島原爆の30倍ということだが、そのまま地上にぶつかっていたらきっと大きなくぼみが出来、ロシアのあの街は根こそぎ残骸と化していたことだろう。
その隕石が原発を直撃したらと思うと、空恐ろしくなる。
尤も、巨大隕石が原発を直撃した場合は周囲数十キロから数百キロの地域が瞬時に全滅することが予測され、地球自体が危険にさらされ原発なんか、どうでもいいレベルになるのかもしれない。
ところで、隕石は英語でメテオ。
「隕石って英語でなんていうんか知ってるか?」
との質問を娘にしたところ、
「ん~~~~、メトロ?」
とのこと答え。
古のテレビ番組ならニアピン賞をあげたいところだ。
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