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宇宙エンタメ前哨基地

<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム

焼酎と清酒

2012-02-04 14:58:45 | グルメ
寒い日々が続くと晩酌が楽しみになる。

以前、函館を訪れた時に立ち寄ったラーメン屋さんでそこの女将さんと「寒さ」について話をしたことがある。
女将さんによると「函館よりも大阪のほうが寒いですよね」ということだったが、なかなか実感がわかなかった。
北海道の方が断然体感的に寒いと確信していたのだ。

ところが昨日、おとといの寒さを考えると、やはり寒い時の大阪の凍えるような体感温度はなるほど、雪が降りしきる北海道よりももしかした寒のかも知れないと思えるのであった。

函館にいたその日は真冬で雪が降り積もり函館空港を離発着する空の便は欠航。
函館市内見物も箱館山はロープーウェイが運休だったたし、歩いて登るには吹雪になっていて下手をすると八甲田死の行軍になりかねないので、市内を路面電車に乗ってブラブラするしかなかった。
でも、今思い出してみてもそれだけ雪が降ってもメチャクチャ寒いという感じはまったくなかった。
降り積もった新雪をミシミシと踏みしめながら五稜郭の中さえ歩いて見学したものだった。

もしかすると、その時に小さな居酒屋さんで北海道の地酒と小鍋を食べて心と身体が暖かくなったからかも知れないし、ホットビールなる変わりビールを飲んだことも暖かなイメージとして残ることになった原因かもわからない。
なんといってもビールを燗にして飲むなんて発想はそれまでなかったのだから。

燗をするというとやはり日本酒。
最近日本酒人気が丁重で、酒造メーカーはどこもかしこも販売に苦戦しているという。
それと比べると焼酎は善戦していて、居酒屋さんへ行っても清酒よりも焼酎のほうが種類が豊富だったりして私はちょっとがっかりすることがある。
焼酎が嫌い、というわけではなく、日本酒の方がいざというときは食べ物の味を引き出してくれるような気がするのだ。

この嫌いというわけではない焼酎が、最近かなり口に合わなくなってしまって困っている。
きっかけは「燗にした焼酎」を飲んでしまったからであった。

昨年の暮。
忘年会で京都四条河原町にある小さな居酒屋さんで忘年会があった。
京都での飲み会は趣があるようで、無いようで。
しょせんは会社の飲み会なので、場所なんか河原町でも出町柳でも鞍馬でもどこでもいいのだが、この居酒屋さん。何を慌てたのか日本酒の熱燗を注文したら徳利に焼酎を入れ間違えて燗にして持ってきたのが。
運悪くそれを最初に飲んだのが私だった。

「うぇ!これ、焼酎ですやん。焼酎の熱燗なんか、飲まれへんちゅうに」
と指摘する私に、横浜出身の上司が、
「酔っ払いが、何いってんだよ。」
と信じない。
で、再度飲んでみるけれどもやっぱり焼酎。
「飲んでみてくださいって。これ、芋焼酎の熱燗ですよ!」

匂いと独特のアルコールの熱気に気分が悪くなったのは言うまでもない。

考えてみると蒸留酒は燗に向かない。
ビールを燗にして飲めたのは蒸留酒ではないからで、ビールを蒸留したウィスキーの燗、というのももしかあれば飲めたシロモノではないに違いない。

ということで、寒い毎日が続いているが、土佐鶴か司牡丹の辛口のやつで、グイッといきたいと思っている、今日この頃の私なのだ。

謎の飲み物「ホッピー!」初体験

2012-01-25 23:13:56 | グルメ


東京出張のたびに気になっていたアルコール飲料「ホッピー」。
先日ついにこの飲み物を体験する機会ができたのであった。

「ホッピー」

正直、大阪の居酒屋さんではなかなか目にすることのないレアな飲料だ。
というのも、この名前自体、東京の、それも浅草あたりの「立ち飲みクラス」の居酒屋でしかメニューを目にする機会の無い飲み物で、名前だけでは一体どのようなものなのか創造すらできなかったのだ。

先週、たまたま会社の東京オフィスの近くで飲んだ帰りに浅草に立ち寄って鰻を食べようと思った。
もちろん私はビンボーサラリーマンなので、IやKやHなどという高価な鰻屋さんでうな重を食べることはできない。
並3000円。
特上4500円
なんて鰻は、別世界の食べ物で、会社の経費で頼まない限り口にすることは不可能に近い。

そんな私なので庶民的な店で安価に鰻を提供するところでなくてはならず、私はそういう店を昨年見つけていたのであった。
但し、どこで生まれて何を食べて育った鰻なのか分からないところが、ある意味冒険だ。

「ホッピー」はそのうなぎ屋にあった。

すでに別のところでビールや酎ハイを飲んでいたので追加に別のアルコール飲料を飲むのは飲み過ぎの気配があったが、硬いことは考えないことにしたのであった。

メニューを見ると「ホッピー」には赤と白があるようだ。
まるでワインのようで「ホッピー」という名前からワインを連想するのは不可能なだけに、益々好奇心が募ってくる。
とりあえず私は「白ホッピー」を注文。
何が出てくるか、ワクワクしながら待つこと1分。
目の前に氷の入れられたジョッキーと「ホッピー」のボトルが運ばれてきた。
ジョッキの中には氷だけではなく、なにやら水のようなものも入っていたが、これは後に焼酎であることが判明した。
誰も何も教えてくれないし、
「どうやっての飲んだらええの?」
と関西弁で訊くのも癪に触ったので、黙って一人で「これでいいのだ」と決め込んで飲み始めたのだった。
飲んでみたら焼酎なのであった。

で、わかったことは、なんと、「ホッピー」は単体で飲むアルコールではなく、焼酎と割って飲むのが正式の飲み方という、かなり異質な飲み物なのであった。

味はバラエティー豊かなのであった。
ある瞬間はビールのよう。
またある瞬間は焼酎で。
そしてまたある瞬間にはウイスキー。
そしてそしてハイボールのように感じるときもあったのであった。

ということで、謎の飲み物「ホッピー」はなんだか凄い、オリジナリティ溢れていると言うか、逆に何でもまぜこぜのアワアワしたカクテルのような飲み物なのであった。

次回は「赤」を試してみたいと思ったのは言うまでもない。


明太子食べ放題のランチの幸せ

2011-11-19 20:40:22 | グルメ
大阪道修町というと、武田薬品や塩野義製薬、大日本住友製薬といった世界的な製薬会社が本社を並べる薬の街だ。
江戸時代から大阪船場を代表するエリアなのだが、ここになんと、「明太子食べ放題ランチ」の店があるというので、さっそく取引先の部長さんと一緒に食べに行くことにした。

東西に通じる道修町の通りと南北に貫く堺筋との交差点に重要文化財にもなっている(と思う)コニシボンドの本社がある。
目的の店はそこから西に1ブロック歩いたところにあった。
こんなところにこういう洒落た食べ物屋さんができたのも、現代大阪の街なのだろうか。

大学を卒業したあと、私は今で言うフリーターをしていた。
私はそのままそこで正社員になってしまったのだが、その会社の事務所があったところがこの付近で、私にとって長年の親しみのあるエリアだ。
その会社の事務所は道修町から2つ南の淡路町というところにあったのだが、当時はこういう「明太子食べ放題」な店など当然無く、事務所の近くでご飯をたべる時は、ビルの1階にあった喫茶店でハンバーグ定食などを食べるのを常としていた。
当時こういう明太子食べ放題の店があったら、迷わず訪れていたことだろう。

さて、肝心の明太子食べ放題の店は、綺麗な料亭風の外観であったが、中は普通より綺麗めの居酒屋さんなのであった。
評判がいいのか、多くのビジネスマンやOAが次々と訪れている。

ランチのメニューはいくつかあったのだが、私は「豚のしょうが焼き定食」を注文した。
ちょっとボリュームのあるものを食べたいと思っていたのと、明太子の味に負けない濃い味を求めたことも選択理由にある。

注文は入ってすぐにあるレジで先に済まし、指定された場所に座るシステムになっていた。

豚のしょうが焼きに限らずランチのほとんどの価格が980円に設定されていた。

980円のランチといえば大阪のランチでは高額の方だ。
大阪の飲食店の件数は人口比率で日本一。
従って競争力も激しいので価格も低く抑えられている。
正直、東京の都心と大阪の都心を比較すると、同じグレードでは大阪のほうが安価だと思う。

しかしこの店のこの価格には「明太子食べ放題」が含まれることを考えると、「安い」と云わなければならないだろう。

でも、もしかすると明太子食べ放題ということは、その反動で生姜焼きがショボイのではないかという恐れがあり、それを心配する私でもあった。
運ばれて来たお盆の上を見ると、その心配は不要なものであったことがわかった。
生姜焼きも十分なボリュームがあり、それだけでも十分なガッツリとした定食になることは明らかでだった。



さて、お盆の上を見ると生姜焼きの他に味噌汁やご飯は載っているが、目的の明太子がない。
明太子がなければ、この店に来た意味が無いではないか。
「食い放題」と聞いてきただけに、もしそれがなかったら何をしにきたのか分からない。
ラーメン屋の「キムチ食べ放題」とはグレードが違うだけに問題だ。

「明太子はここですよ」

と一緒に食べに行った取引先の部長が指し示したのはどんぶり鉢と呼ぶには少し小さいが、それでも十分な大きさを持った陶器の入れ物で、明太子は、その鉢の中にたっぷりと入れられていたのだ。
そして専用の摘みで好きなだけ取ることができるようになっていた。

「おお。明太子.....たっぷりですね」

満足感いっぱいの私は熱々のご飯の上に、タップリと明太子を乗せたのは言うまでもない。



それにしてもこんなに凄い店を営業しているなんて「さすが船場の商人は違う」と感心した。
しかし、店を出てよくよく見てみると入り口には「やまや」の提灯がかかっていた。
なんとここは福岡の博多明太子の大手やまやの経営なのであった。

船場なのに、江戸時代は大阪商人の強力なライバルであった博多商人の店なのであった。



ともかく、明太子と生姜焼き、ご飯のおかわりできるとなれば、これは凄い。

「ああ、美味しかった。また行きたい!」

久しぶりに美味しく、リピートしたい店が見つかった瞬間なのであった。
ちなみに来週22日、23日は道修町の神さん「少彦神社=神農さん」のお祭り。
できればこの日にでも行きたいと思う食いしん坊な私なのであった。


見っけた!姫路駅そばのカップ麺

2011-11-03 12:02:59 | グルメ


休日の正午前。
近所のスーパーマーケットに買い物に出かけたら、とんでもないものを見つけてしまった。

「姫路駅名物 えきそば」

関西地区に住んでいる人々の中にはJR姫路駅のえきそばのファンは少なくない、と私は思っている。
これは私がファンだからという理由ではないが、確かにここの駅そばは他とは違う特長があり記憶に残る味なのだ。

昭和40年代。
幼い頃の私は晴秋の農繁期や盆正月、両親または母につれられて祖父母をはじめ叔父叔母、大量の従姉、又従兄弟が生活している岡山へ行ったものだった。
山陽新幹線開業前、毎回母に手を取られ大阪駅から宇野行きの国鉄の急行鷲羽号に乗るのが楽しみだったのだが、中でも最も大きな楽しみが「姫路駅の駅そば」を食べることなのであった。

当時は姫路駅に停車したと同時に売り子が電車の側までやってきて、そばを販売してくれていた。
母も私が姫路駅のそばが大好きなのを知っていて、必ず買い求めてくれたのだが、ときどき売り子がやってこず、わざわざホームの駅そば屋まで買い求めに行ってくれたことが何度かあった。
一度だけ、いくら待っても母が電車に帰ってこず、今にも電車が発車しそうな感じになんてきて、一人不安な私は泣き出してしまったことがあたったりした。
調度、泣きじゃくって周囲の人に慰められているところに母が丼を持って帰ってきてくれたことを、霞に包まれた情景になってしまったが今でも記憶として残っている。

そんな思い出深い「姫路駅のそば」は国鉄がJRになっても、存在し続け今日に至っている。

この駅そばの特徴は麺とスープの組み合わせにある。
麺が中華麺でスープが和風なのだ。
そこに天ぷらや油揚げが載っていたりするのだは、これが実においしいのだ。

今でも時々仕事で姫路に出かけた時は、この駅そばを食べることを私は習慣にしている。
たとえお客さんとランチを食べて別れた直後であっても、私はこの蕎麦だけは絶対に食べることにしているのだ。
こんなこと、家族に話したら「アホちゃうん」と指摘されるかも知れないが、アホと言われようがバカと言われようが、マヌケと入れようが姫路に行ったからには「駅そば」は絶対であり、「これ食べなくして何が姫路だ」、という感覚がある。
正直、国宝姫路城よりも駅そばが、この播州の代表物だと私は信じている。

で、カップ駅そば。

山積みされて販売されているその光景は、私にとってかなりショックなのであった。
というのも、まさか「姫路駅そば」がカップになるとは思えず、しかもそれを日清食品というカップラメーン世界一の会社が商品化してしまっていることに、驚きと苛立ちを感じたのであった。

「どんな味なんや。駅そばファンへの挑戦か?」

私は迷わず1個購入。
その日のランチに食することに決めたのであった。

で、結果から言うと、なんでもない。
日清食品の代表カップうどん「どん兵衛」の変形版とも言えるような製品なのであった。
味は明らかにどん兵衛。
しかし麺は中華麺。
天ぷらというかエビのかき揚げも載っている。
パッケージには「姫路駅名物」。
でも食べたら、どん兵衛。

結局本物は現地に行かなければ味わうことは不可能な、神聖なる「姫路駅そば」なのであった。



丼いっぱいに広がるエビの天ぷら。
スープは粉で、一味唐辛子が付いていた。
麺は中華。
よくよく考えてみると、これにスライスした豚の角煮を乗っけると、そのまま「沖縄そば」として売れそうな感じがしないでもない。
カップ麺、案外いい加減な作りなのかも。


ピュアモルトウィスキー山崎のハイボール

2011-10-24 12:46:12 | グルメ
先週訪れた錦糸町駅前の居酒屋はメニューが豊富で値段もそこそこ。
二人で飲んで5000円を切ったのだが、なんといってもお酒の種類が豊富なのが嬉しかった。

焼酎も九州の定番はラインナップされているし、清酒も東北地方はもちろん北陸や灘の酒も用意していた。
女性客も多いのか、カクテル類も豊富にあって幅広い年齢層に支持されそうな工夫が見られて好感が持てたのであった。

ただひとつ、そのメニューを除いて......。



いくらなんでも、それはウィスキーに対する冒涜だな、と私は思った。
そのメニューとは「サントリー・ピュアモルトウィスキー山崎」の「ハイボール」なのであった。

酒飲みの方なら絶対にご存知だとは思うのだが、サントリーの山崎は国産ウィスキーの頂点と言っても過言ではない。
その風味。
香り。
舌触り。
何をとっても素晴らしいウィスキーであることは間違いない。

国産ウィスキーの聖地・サントリーの山崎醸造所で作られているということだけでも、気高いのに、その土地の名前がつけられた「山崎」は特別な酒ということができると私は思っている。

そのCMのキャッチ「何も引かない、何も足さない」は山崎の清純さを謳ったものとして、これ以上もないコピーだと思っている。

ところがその「何も足さない、何も引かない」の山崎の「ハイボール」を提供するこの錦糸町の居酒屋さんはいったいどんな感覚をしているのだろうか。
ビックリを通り越して悲しくさえなってくる。
しかも値段を見て驚いた。
一杯600円しないのだ。
梅田のショットバーで山崎を頼むとワンショット1200円は確実にする。
それがハイボールになり果ててわずか580円。

これでは「角瓶」「トリス」と同じ扱いではないか。
値段から類推するに、山崎はスポイドで二三滴だけ入っていて残りは三ツ矢サイダーかなんかではないのだろうか。

たまに足を運ぶ私が訪れる唯一の新地の飲み屋さんにはサントリー本社の人も時々来ているのだが、その人達がこの事実を知ったらどう思うのだろか。

メニューの最後のページには、その居酒屋さんのチェーン店リストが載っていたが、なるほど、関西だけは一店もない。
たぶん、サントリーと山崎ファンの怒りを受けることを警戒し、関西には店を出さないのに違いない、と思ったのだった。

ということで、ハイボールならトリスで十分だ。

豆腐ちゃうけど、こりゃ美味い!

2011-09-08 08:12:24 | グルメ


私の生まれ育った大阪府堺市は茶道発祥の地として全国に知られている。
その関係もあって茶道ゆかりの和菓子も有名なものがたくさんある。
例えば芥子餅、村雨、くるみ餅なんかが堺で誕生した代表的な和菓子なのだ。

また、お菓子ではないけれども茶粥なんかも堺で生まれた日本の味で、私は子供の頃からこの茶粥が大好きで、夏場になると母に頼んで冷蔵庫で冷やした冷たい茶粥を夏休みの昼ご飯に食べることを楽しみにしていた。

このように茶道ゆかりのものが様々あるものの、洋菓子で代表できるようなものが見当たらないのは、その反動かもわからない。

堺市の中心地は市役所のある南海高野線堺東駅周辺。
ここにはかつて大手スーパーがその勢力を争い、商店街は反映し、高島屋堺店は地域のブランドアップを後押ししていたが、ユニードが早々に撤退し、つづいて長崎屋、ニチイ(現ビブレ)、イズミヤと次々に撤退。
最後に残ったダイエーも「入居しているビルの家賃が高い」ということで、撤退し、高島屋堺店が今も健在であるのが不思議なくらい寂れてしまっている場所でもある。
これで市役所が泉北や中百舌鳥あたりに移転でもしようものなら大変な事態になるのかも知れないが、今のところそういった風聞は無く、低空飛行なりに現状を維持しているようなのだ。

学生の頃、3年間ほどここの商店街(銀座商店街といい、東京の銀座より、実は歴史が古い)でアルバイトをしていた関係で、私個人、非常に親しみのある商業地域なのだが、往年のにぎわいを取り戻すのは至難の業ではない。

とは言うものの、堺東地域が堺市の中心であることに変わりはなく、飲食店や衣料品店、オフィス、銀行が軒を並べ、多くの人々が行き来している場所でもある。

そんな堺東にある洋菓子屋さんが数件あるのだが、私が全く知らなかった新しいお菓子屋さんがオモロイ和風洋菓子を販売していたので思わず買ってしまった。

お菓子の名前は「TOFU CHAU DE」。

その日、仕事が終わり自宅に帰るために南海電車難波駅の中央コンコースを歩いていると、お菓子売り場に不思議なポスターを発見。
焼き豆腐の写真がどんと掲載され、キャッチの見出しが、
「TOFU
CHAU
DE」
なんじゃいそれ。

よくよく見ると豆腐ベースの洋菓子で、見かけは豆腐そのまんま。

「ムースのような食感ですよ」

と店の人。
試食もさせてくれるというものだから、無意識に頂戴したら、これが「美味い!」。
ほんのりとした豆腐の風味が感じられ、しかも朝得た甘み、ムースのような食感、そして焼き豆腐のような外観がたまらず、

「これ、ひとつください」

と思わず買い求めていたのであった。

「大きいのですか、小さいのですか?」

と尋ねられたので当然のことながら、

「大きい方を」
と応えると、

「TOFU CHAU DE 1丁、ありがとうございます!」

と数え方も豆腐になっているのであった。

もちろん家に帰ってからも大好評。
すでに寝ていた娘にだまって夫婦二人で平らげてしまったのであった。

なお、TOFU CHAN DEのお菓子そのものも美味しいが、その梱包もなかなかなのであった。
なんとお菓子は竹籠に乗っており、その竹籠もあとでいろいろ使い道がありそうで、さすが「堺」の商人は考えることが他とは違うと、思わず我がふるさとを賞賛していたのであった。


料理学校の破産

2011-05-28 07:39:13 | グルメ
朝日放送の名物ローカル番組「探偵ナイトスクープ!」によく登場した林先生は辻調理師専門学校の先生であった。

「母乳でプリン」
「街中の池に住んでいる貝を料理」
「食べられるラーメンどんぶり」

など、様々な食物を編み出しては会場の笑いを誘っていたのであった。

4月末。
その辻調理師専門学校が破産していた。
正直ニュースびっくりした。
なんといっても大阪では辻調理師専門学校といえば、その分野では名門専門学校なのだ。
海外にも学校を持っていて、ここで修行した調理師は、それなりの信頼がある。

ここ数年少子化が影響して苦しい経営を続けていたというのだが、学校経営の難しさがここに滲みでているように思われる。
なぜなら報道によると2007年に生徒数のピークを迎えたと書かれていたからだ。
それからわずか数年での経営破綻。
少子化以外になにか原因があったのかもわからない。

なお、学校は東京の学校法人が引継で残るそうだが、関西人の私としては「また東京かいな」という気持ちは抑えられない。
「ダイエー」の専門学校バージョン経済事件のような気がするのだ。


BEST OF 東京みやげ

2011-05-15 14:12:17 | グルメ
毎週のように大阪から東京に出張していると、そのうち「転勤して」と云われるのじゃないかと戦々恐々としている。
幸いなことに東京転勤したら毎週のように大阪に出張しなければならなくなるので、今のところ大阪での生活は安泰だ。
といことは、以前にも書いたような......。

そんなこんなで、出張が多いので自宅への土産は滅多に買わないことにしている。
というのも、毎回買っていると小遣いがいくらあっても足りないからだ。
しかも買って持ち帰ったものが不味かったりすると家族の不評を買い、馬鹿にされ、何のために買ったのかわからなくなるからでもある。

それでもまれに東京の土産を買い求めるのだが、うまい物、不味い物、いろいろあって甲乙付けにくい。

実家の老父母に人気なのが浅草の雷おこし。
この超オーソドックスな東京土産を初めて買って帰ったときは、
「なんやねん、これ」
というような態度を取られたが、大阪にある同様のお菓子と比較すると比べ物にならないくらい美味であったため、以後、実家には「雷おこし」を買って帰ることにしている。
他にも実家には「東京ばな奈」や「黒ごま卵」を買って帰ったことがあるのだが、昭和一桁生まれの二人にはまったくもって不評で、大枚はたいて購入したことを後悔さえしたのであった。

一方我が家にもテレビで紹介されたパイもどきのお菓子や、「何とかの樹」という具合に色々買って帰っているのだが、喜ばれることはありながら絶賛されることは少なく、何を買うのか悩む時がある。
尤も、悩むくらいなら買わないほうがましなので、最近はあまり買うことがさらに少なくなった。

そんな中でも好評なのが東十条駅前で購入した「黒松」という三笠饅頭で、これは私も美味いと思っている。
が、なにぶん東十条といういささか離れた場所にあり、しかもご近所に得意先も何も無いために、わざわざ買いに行く手間がかかってしまいめどうだ。
そこでやはり羽田空港や東京駅で買い求めることになるのだが、昨年実に美味しいロールケーキを発見。

そのケーキは大阪でも百貨店に店を出している東京の洋菓子店のコロンバンのロールケーキで名前を「原宿ロール」という。

昨年の今頃、羽田空港で偶然に買い求めたのだが、家に持ち帰り食べたところ、これがメチャ美味い。
昨今のロールケーキブームの中でも代表的ロールケーキである大阪の堂島ロールの存在を十分に脅かす美味な存在なのであった。

甘すぎない絶妙なクリームがタップリと入ったそのロールケーキは東京や京都にはありがちな皇室御用達なんだそうだが、それが理由かどうか分からないが、とても上品な味わいなのであった。
この原宿ロールが、我が家での東京土産ナンバーワンなのであった。

それが、先日の東京出張でこの「原宿ロール」の王座を蹴落とした新東京土産チャンピオンが登場した。

その土産の名前は「原宿はちみつロール」。

おんなじやないかい、と言うなかれ。
同じコロンバンのケーキなのであったが、これが実に美味い上に、「物語」までついているので参ってしまった。
というのも、この「原宿ロール」に「はちみつ」の加わった「原宿はちみつロール」は値段が「原宿ロール」の1.5倍するのだが、それだけ価値のある味わいなのであった。
しかも、付いてる物語が洒落ていた。
なんでもこのロールケーキについている「はちみつ」の名称は、原宿にあるこの店の本店屋上で飼っているミツバチの集めてきた「純国産(純東京産)」のはちみつを使っているところから来ているのだという。

しかもしかも、地理的要因がただの「はちみつ」ではないものにしていたのだ。

原宿というと皇居のすぐちかく。
この蜂蜜は、ミツバチたちが神宮外苑や皇居の中で集めてきた蜜から作られた「はちみつ」なのであった。
私たちが容易に立ち入りできない皇居もミツバチたちにとっては侵入になんでもないところ。
天皇陛下がぶらぶらと散歩されているすぐ横もSPに体当たりされずに飛びすぎることができるのも、ミツバチの特権だ。
つまりこの皇居の草花から作られたハチミツを市井の一般人が頂戴できるとは、感無量。

これだけは東京でないと実現できない洋菓子企画の勝利ということができるだろう。

昭和天皇が植物学者でいらっしゃたことを思い出しながら、娘に「これは天皇陛下が住んではる皇居で採れたハチミツ使ってるんやて」というと、「ふーん」と訳がわかったのかどうか知らないが、それなりに感動していたのであった。

BEST OF 東京土産。

それはコロンバンの「原宿はちみつロール」なのであった。(なお、原宿本店と羽田空港だけの数量限定の限定販売なんだそうです。)

迂闊にも写真を写す前に食べてしまったので、写真はコロンバンさんのHPを御覧ください。

チョコボールと商標と代名詞

2011-02-18 10:29:43 | グルメ
「チョコボールはうちの商標。勝手に使ってもらっては困ります」

インターネットのニュースを読んでいたら森永が名糖を訴えたとい記事に目が止まった。

そういえば、チョコボールという名称はごく身近で自然な存在。
確かに森永のチョコボールは有名だが、それが商標だとは思わなかった。

初めてアメリカに行ったとき、私は日系アメリカ人の親類の家にお世話になった。
ホテルに泊まるよりも安心だ、という家族の判断であったようだが、いかにせん親戚とは言いながら私に取っては随分とうい存在で、かなり気を使ったのを記憶している。
その時、私は紙をまとめてとめるのに、

「ホッチキス、あります?」

と訊いて、

「ホッチキス、ってななら?」

と逆質されたのに驚いた。
私は「ホッチキス」は英語だと思っていたのだ。

「ホッチキスです。あの、紙をパチンと止めるやつ」
「ああ、ステープラのこというとるんか」

ホッチキスは英語ではステープラ。
ホッチキスは日本のマックスという会社の商標だったのだ。
ちなみ、日系人の親類のおじさんは少年時代を岡山県で過ごしたため、話す日本語は岡山弁だった。

このように、その商品が商標であることに気づいている場合は少なくない。

セロテープ。
コーク。
ミスノン。
シャープペン。
などなど。

チョコボールもそのひとつであったわけで、そのカテゴリーの代名詞となった製品名称の扱いは、なかなか難しいと思った経済ニュースなのであった。

なお、70代後半になる私の母は、iPodのことをウォークマンと呼んでいる。

牛鍋丼vs和風牛丼

2010-10-09 13:47:12 | グルメ
ここのところ、小遣いが危機を迎えていて昼食のグレードを落とすという緊急手段に訴えて生活をしている。

これは私の会社では私の所属している部署は絶好調なのに、会社全体の業績が振るわず収入源になっているのが最大の原因だ。
このため、小遣いを切り詰めなければならなず、「映画鑑賞はテレビで」「読書は蔵書か図書館で」「雑誌は極力図書館か、もしくは今は少ない喫茶店で」という具合になっている。

とりわけ昼食はグレード、または量を削減して金額的負担を減らす絶好の対象になってしまっており、畢竟、安物のファーストフードを食べることになる。

まず、マクドナルド。
ここは社長に谷村有美の旦那さん原田泳幸氏が就任してからというもの、あまり割安感はなくなってしまったものの、それでも他のファーストフードに比べると安い。
しかし、マクドナルドはなんとなく「健康に悪そうな」イメージがつきまとっているため、ランチに食べることは少ない。
むしろ朝のコーヒーをスタバやタリーズはもちろん、ドドールさえも控えてマクドにする、ということが増えている。

そこへ行くと牛丼はスタミナもつくし、安いくて食べる時間が短くて済むので重宝している。

吉野家
すき家
なか卯
松屋
などなど

この中でも最もお気に入りなのが「なか卯」の和風牛丼なのである。

この和風牛丼。はじめて食べてみたのは都内のなか卯だったのだが、すき焼き風に調理された牛肉と糸こんにゃくが絶妙で「なるほど~、これが和風なんか」と感心したことしきりなのであった。
とりわけ笊蕎麦とのセットは、満足感も大きく、私の勤務先のひとつ東京オフィスの近くにはなか卯があることもあり、昼食はよくお世話になっている。

このなか卯の和風牛丼を意識して登場したのが吉野家の牛鍋丼だろう。

この牛鍋丼。
テレビのコマーシャルで見てから、是非とも和風牛丼と比較してみたいと思っていたのだが、なかなか食べる機会がなかった。
先週、これも都内の吉野家に入る機会があり、早速「牛鍋丼」を注文して味見することにした。

で、結論を述べると、味は明らかに「なか卯」の「和風牛丼」の勝ちなのであった。

吉野家の「牛鍋丼」は焼き豆腐などが入っていて一見リッチなのだが、やはり他人のマネは否めなく、味は和風牛丼に遠く及ばない。
「次は和風牛丼」
という気持ちにさせる味なのであった。

しかし、吉野家の名誉のために断っておくと、牛丼はやはり吉野家がナンバーワン。
少々高いけれども、吉牛の味は牛丼のベーシックなのであり、ただし、ランチ予算削減の中なので、吉牛よりもすき家で食べてしまう、私は悲しい。