今から150年前、スコットランドに、Scott Russelという人がいた。
船を作る仕事にたずさわっていた人で、技術者であると同時に流体力学者でもあった。
晩年は共同で事業をしていた出資者との間にトラブルがあり、また息子が破産したために不幸であったということである。
1834年のある日、Scott Russelが馬に乗って運河のふちを散歩していたときのことである。
運河の上を船が馬に引かれて動いていたが、急にとまったときに船のへさきに盛り上がっていた水が船をはなれて運河に沿って前進しだした。
これに興味を引かれて盛り上がった水の波を追っていったところ、波は2マイルも形を変えないで進み、運河の曲がったところで消えた。
(戸田盛和:ソリトンの歴史、ソリトン-非線形波動の不思議-、数理科学、1980)
昨夜、いつものように川土手を歩いていると、川岸に不思議な波が立っていた。
あれは、ソリトンではなかろうか、と思ってよく見ると、まさしくソリトンだ。
180年前Scott Russelが見た波を私は見た。
昨夜見たソリトンを模式図で示す。
ソリトンは、反射→衝突→分離、を何度も繰り返していた。
私は立ち止まったまましばらく見とれていた。
今夜はカメラを持って歩いたが、残念ながらソリトンはできていなかった。
潮位が高すぎたのが原因らしい。
浅瀬の水深が適当に浅くなければできないようだ。
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