その瞬間、思わず「天は我を見放した」との言葉が口をついて出て、文字通り天を仰いで跪いた。
それは昨日のこと、歌舞伎公演が近づいてこともあり、市役所に行き事務局で少しだけ打ち合わせ等をして。帰り際9階でエレベーターを待っている間に、駐車券を見ると入場は08分となっている。9階の時計は05分だった。
慌てたが、ちっともエレベーターが上がってこない。やっと乗ると、ナント、各階停車の如く、ほぼ各階に止まる。いらいらし、胃が痛くなった。
そして、厚かましくも一番にエレベーターを降りて、トイレにも立ち寄らず、一目散に駐車場に。精算機に駐車券を通すと、100円が必要と出た。そして駐車券を見ると、精算時刻は09分となっていた。わずか1分、まさに天に見放された。
あそこで、あの会話で切り上げていれば等、走馬灯のように市役所での1時間のことが頭を巡った。それにしても、わずか1分。何とも悔しく切ない。一筋涙が流れた。そんな毎日を過ごしている後期高齢者なのです。