tetujin's blog

映画の「ネタバレの場合があります。健康のため、読み過ぎにご注意ください。」

アイト・ベン・ハッドゥと40人の盗賊

2019-01-21 22:15:31 | プチ放浪 都会編

アイト・ベン・ハッドゥは、1987年に世界遺産に登録された古いクサール。要塞化された村だ。家々は日干し煉瓦造り。「複合材料」の教科書の1ページ目に出てくる人類最古の繊維強化セラミックスだ。
地中海側の塩と西アフリカの金を交換するラクダのキャラバン隊に、安全な宿を提供していたわけだ。こうして村の人々は部族間闘争や盗賊から身を守り、砂漠地帯の熱波や乾燥に耐え、17世紀から約500年にわたって生き抜いてきた。

この村を見ると、時代は違えどアリババと40人の盗賊を連想してしまう。村は定期的に盗賊どもから襲われていた。
ある日、この村に流れてきた妖術使いに、村の年寄りたちは、なけなしの金を提示して村のガードを頼む。
「無理っすよ。100ディルハムじゃあ銃の玉代にもならない」
とはいえ、3食昼寝付き。流れ者の妖術使いは村にしばらく逗留することに。
そして、いつしか妖術使いは村の若い娘に恋をする。
♪やがて心うきうき。とても不思議このムード。
妖術使いは、仲間の大道芸人たちに連絡をとり、ヘビ使い、火吹き男、ジャギリング、アクロバット、吹き矢男、ダンサーなど6人に応援を頼む。訳ありの彼ら・彼女らもまたその日暮らしで生活に追われており、どこに行っても一緒と村に逗留。みんな、いざ盗賊と闘いとなれば逃げだすつもりでいた。。。

当然のことながら、この物語の結末はハッピーエンド。村の要塞に立てこもった7人の用心棒たちは、それぞれの得意技を使って村人の協力を得つつ40人の盗賊を撃退。まさに西部劇だね。ヨシヨシ。

んで、オチはないのかって?
しょうがいなあ。じゃあ、大どんでん返ししましょうか?
村の若い娘と結ばれた妖術使いは、その初夜の晩、花嫁のベールを持ち上げると、花嫁の頭はアフロヘア―だった。
妖術にかかってた妖術使いは、夢から目覚める。すべては、カスバの奥のうさんくさい店で、勧められるままハッシッシをやった男の白日夢だったことを知る・・・なんてね。