1912年、モロッコのフランスの保護領時代、鉄道が敷設され、カサブランカには広い並木道が作られた。建造物にはアール・デコ様式の建物が交じる。そういった建物群に取り囲まれる旧市街は迷宮のよう。
当時のヨーロッパはドイツ軍に占領され、フランス領だったカサブランカは、米国を目指すヨーロッパの難民たちであふれていた。パリで恋に落ちたリックとイルザはこの地で再会、かなわぬ夢に心を焦がす。リックは自分を犠牲にして、イルザと反ナチ活動家の夫ラズロに通行査証を渡し米国に向かわせる。
今のアメリカにはその陰すらない男のダンディズム。・・・ 軟弱ものとしてちょっと理解しがたい部分もあるが。。
「カサブランカ」の映画化は1941(昭和16)年12月27日。日本の真珠湾攻撃の20日後。原作は舞台劇「みんながリックの店にやってくる」。
モロッコはイスラム教徒の国。アルコールはご法度だ。それでも地ビールがあるのは、モロッコを植民地としていたフランスの影響。モロッコ産のビールには「Flag」や「Stork」など定番のビールがいくつかあるなか、人気は「Casablanca」。苦みもしっかりと残しつつ、フルーティーで後味サッパリのビール。
リックス・カフェでの注文は「サハリ」。こちらもフランスの植民地時代、フランス人が持ち込んだワイン。モロッコ・アトラス山麓の北部、標高600mにある銘醸ワイナリー。メートル・ド・テルが自信をもって持ってきたのはドメーヌ サハリ ルージュ。
・・・40℃を超える夏ならいざしらず、冬だからね。暖房の効いたフロアでは、冷たいロゼじゃなくても十分おいしいです。果実味の凝縮感、ややスパイシーなニュアンスに、密度感のあるタンニン。