サハラ砂漠のキャンプは、車でアクセスできるポイントからラクダに乗って丘やら谷を越え砂の上を右へ左へと約2時間で到着。
行きは夕暮れの時間帯、帰りは日の出前と太陽が昇る前に出発するから太陽の直射を受けることもなく、むしろ放射冷却による底冷えにさらされる旅となる。
明け方の温度は5℃程度。真冬の東京の最低気温と同じぐらいだが、まわりになにもない荒涼とした風景によけいに寒く感じられる。
キャンプは季節の大型テント。十畳ぐらいの常設テントの中に分厚いマットレスがしかれ、その上にシーツと毛布。なので持って行ったありったけの服を着こんで寝る以外に、それぞれが日本から持ち込んだ使い捨てカイロなどで体を保温する。
なお、この使い捨てカイロは現地では調達できない。なので、あまったらガイド氏に分けてあげると喜ばれる。
キャンプの食事は本格的。手の込んだモロッコ料理。食材はスタッフが別のキャラバンで遠路はるばる運んだものだ。なにしろキャンプの周りは見渡す限りのスタバじゃなくて砂場。
当然、水は貴重だ。かろうじてトイレは手押しポンプで簡易水洗になっているが、シャワー設備はない。
・・・ということは、食事に使った食器は、当然のことながらあふれるばかりの砂で洗浄。さらさらの砂で物理的にこそぎ落とした上で日中の強い紫外線にあてれば、なお残る油分どころか雑菌まで分解除去される。
残飯はおそらく強い日差しで瞬く間に乾燥。分解する微生物も住めない環境だから、固形物となって砂場深くに埋没していくのだろう。砂(地)中深く沈んでいき、そこで水分とあって分解されるのかもしれない。
というような解説をしたら、若い女性たちが嫌な顔をした。知らない方が幸せなのだろう。でも、そんなことが気になるか?と聞かれると、本能的に確かめたい欲求がこみ上げてくる。・・・マラケシュの屋台の皿はどこで洗ってるんだろうとか。。いや、ここでは書かないでおこう。また女性たちに総スカンを食らいそうだ。