長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

大石学さんがやってきて カイザーを弾いた

2011-07-23 08:38:53 | Weblog
震災の前に、お隣さんみたいな場所に住んでいるジャズ・ドラマーの
セシル・モンローさんが、大石さんの新しいCDを持ってきて、
「天真庵でいつか演奏したい、とのこと」といわれ、澤野工房が
フランスで「ファツィオリ」というピアノで弾いて録音されたばかりの
CDを聴いた。「WATER MIRROR」というタイトル。フランスの澄み切った
空気の中で奏でられる大石音は、繊細というか、「これジャズ?」というくらい
美しすぎるくらい美しいものだった。そして震災がおき、それ以降も毎日聴いて
いると、美しい中にも、生の力強さとか、自然の畏怖や慈しみ、人間のやさしさ
、そして希望みたいな明るさを、感じた。

なんどか電話で話をしたけど、昨日はじめて「生・大石学」がやってきた。
静かだけど、ボクサーみたいに、鍛え抜かれたオーラをはなっている。
なんでも今回の録音のために、これまでの弾き方とは違った方法をやるために、
体を鍛えなおしたらしい。フランスのリングにあがるために、減量やキントレ
をし、イメージトレーニングやメンタルトレーニングをしたらしい。
同郷のカリスマ調律師が、調律したカイザーを弾いた。弾くまでの一瞬、
目をつむって座禅する雲水のような呼吸をされた。澤野クラブにも書いて
あったけど、ずいぶん禅も勉強されているらしい。
調律をするカリスマさんも、お茶を習い茶禅一味の世界を掴んだように、
このピアニストも一期一会の音の中で、永遠を表現し、それを聴いて
くれるお客と一体となって「居」(今、ここにいっしょにいる人生の妙味)
みたいなことを味わっているように思えた。
「WATER MIRROR」は、まさに明鏡止水の境地だろう。

昨日は、なんだか別の次元にもっていかれたみたいだった。
今日が何曜日で、明日は何をする日?みたいな。
今月は、やまねさん、nobie、国貞雅子、そして大石学さん・・・
下関に縁のあるアーティストが、連弾みたいに演奏してくれた。
永遠に話が尽きない感じだったけど、終電の時間が迫り、
お客としてきていた国貞雅子に「明日5時起きなんで、そろそろ閉店するぞ」
といったら、「え、釣りでもいくの」といわれた。このなんとも、天然な
ところがいい。3人の共通の恩師に電話をし、「私が大きく(ビッグネーム)
なったら、先生を招待するけんね」と、お国訛りでしゃべってる姿が微笑ましかった。


月曜日は、「クラシック寺子屋」
赤松林太郎塾頭の熱い勉強会。門下生も増えてきた。
この講義をきいてクラシック音楽を聴くと、感動の深みが
3倍になる。禅の世界でも「水は深く掘れ」とかいうらしいけど、
そんな世界。

火曜日は「順受の会」
一番長く続いている「論語の会」

水曜日は「二階で落語かい」


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