二階で普茶料理は、とても楽しかった。
普茶料理とは、普(あまねく大衆に茶を施す、という期待を込めて、
隠元和尚が日本に「禅」といっしょに伝えた料理で、精進料理の基本
になっている。いんげん豆、で親しまれているとおり、かぼちゃなど野菜も
日本に紹介してくれた恩人みたいな中国人の高僧さん。
よって、普茶料理には、豆腐やおから料理や、ヘルシーでスローフードで
日本の風土にもあった料理があまたある。
京都のお寺のまわりにおいしい豆腐やがあまたあるのも、隠元効果。
冬の比叡おろしが吹き、しんまで凍てつくような底冷えがする夜、たる源さん
の湯豆腐桶に昆布の出汁がきいた豆腐を救って、女酒といわれる伏見の名誉冠
かなんかのぬる燗で飲む、という贅沢は、日本人なら一度は味わってもらいたいものだ。
「たかが豆腐」ではない、奥深い滋味が毛細血管の隅々まで染みていくはず。
水曜日は、初めてポールくんが参加。「英語で蕎麦会」というのはあるが、「英語で焙煎」。
石臼にも興味をしめし、らしくないアメリカの青年。ぼくがもう少し若かったら、珈琲の道具や石臼ミル
をかついで、アメリカ大陸を縦断する夢を語ったら、青い目を輝かせていた。
こんな話をしていると、今日あたり、毎月カリフォルニアから蕎麦を手繰りにくるスティーブン
がやってくるかもなんばん。いつも鳥南蛮こと、ほっと鶏そばを食べ、煎茶を飲んでいく不思議なアメリカン。
昨日はベテランさんたちの珈琲塾。昼ごはんに、「湯豆腐」をやった。
うちの「湯豆腐桶」は、特別仕様でお燗ができるように工夫されている。昨日は横で味噌作りも
やっていたので、大豆で一献、大豆が温泉に入っているような寸胴からもれる匂いで飲む酒は、これまた
格別の味がする。
その後は、二階で「無茶しぃの会」。山田まんじゅうをお茶うけにし、星野村の煎茶を堪能する。
「寿」と書いた土岐二三の掛け軸と、木瓜の可憐な花が「春」を感じさせる。 感謝
アドレスは
terusakai@nifty.com
090-3800-3824
ながやへはすぐには行けないけれど情報をください。
電話やメールadressなど
に、いれときました。 感謝・野村