汗をかく仕事をする。できたら自分の為よりも、人のために汗する。
そしてクーラーよりも、蔵なんかで飲む。
昨日は猛暑日だった。初めてクーラーを入れた。「ここにクーラーがあるの?」
と必ず感動する人がいる。風鈴とうちわで夏を乗り切りたいけど、そうはいかない。
ぼろぼろの長屋だけど、天井には、最新のクーラーがぶらさがっている。その横
にはボーズのスピーカ。一応、ライブハウスとしての顔もあるので、ライブハウスなんかに
あるPAもあるぞ。「パー」じゃないよ。「ピーエー」ゆうねん。ジャズを聴きながら食べる蕎麦を、昔から「じゃずそば」という。
よく店の前を、「ここなんの店?」なんていいながら通る。表の看板は「牛乳石鹸」
とか「茶」と「キンチョール」の古い看板が張ってあるだけ。
「じゃずそば」っていう木製の看板をつくろうかしらん。ますます入りにくくなるかもなんばん。
昨日は日曜日なので、16時に閉店。猛暑だったけど、たくさんの人が蕎麦を手繰りにきて
くださった。
それから「日曜蕎麦打ち道場」と「二階で普茶料理風そば懐石」・・・毎回少しづつ名前は違うし、
内容も違う。昨日は、玄そばをたくさん含んだ黒っぽい蕎麦を打つ。さしがにベテラン連は、
ほぼぶらじるとネスカフェの区別ができるくらい「違いがわかる」人たちだ。
たっぷり汗をかいた後に二階に移動。ちゃぶ台に、そらまめを皮ごと焼いたん、を、
久保さんの伊賀の丸皿にのせ、ハートランドビールで乾杯。二階で飲み会をやる場合は、
巣山くんの漆の酒器で飲むことが多い。薄明かりの中で漆器を使うと、艶冶な雰囲気が醸し出される。
そば豆腐を朱色の漆器の上にのせ、それをお気に入りの純米酒で飲(や)る幸せを、ひとりでも
多くの人に味わってもらいたい。「すし会」を6回やったので、卵焼きの腕があがってきた。
それをそば寿司にして、久保さんの織部にのせて、酒肴にすると思考が止まるのではないかと
思うような感動がある。止まりかけた思考を、酒を飲むことで回復させる。これもまた幸せな瞬間だ。
「いつも家の中に蕎麦粉を・・・」そんな人が増え、普茶料理みたいな日本人の原点みたいな料理が
静かに広がっていけばいい。
さてこれから「卵かけごはん」夜は「長屋で女史会」
6月3日(火)「英語で蕎麦会」
6月4日(水)「かっぽれ」
6月6日(金)「ねんど」
6月7日(土)はももちゃんの「薩摩琵琶のコンサート」
薩摩琵琶とか三味線の音が、長屋に鳴り響く。
6月18日(水)は座敷芸のたまちゃんライブ。
♪サーテ、カッポレカッポレ、ステテコシャンシャン