長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

褒め殺し

2012-03-18 08:08:55 | Weblog
ではないけど、昨日の「二階で落語かい」の演目は「子褒め」。

昔から、「無駄酒」と「ただ酒」はいけない、とされてきた。
ただ酒にあやかりたい男が、「おべんちゃら」を伝授されて、子供が
生まれたばかりの知人宅をたずねる・・・みたいな話。
話の筋が単純であるがために、これを話こなす、というのは、なかなか
一筋縄ではいかない。でも、天真庵でも二回目で、だいぶ「こなれ」て
きたかな、という感じ。

仙崖和尚が、檀家さんに「孫が生まれたので、何かお言葉をください」と
いわれ、「親死ね、子死ね、孫死ね」と色紙に書いたら、檀家さんが怒った。
「でわ」といって、次に「孫死ね、子死ね、親死ね」と書いたら、檀家さんが
「なるほど」といって、お礼をいった。自然ななりゆきで、順番に死ぬのが
よろし、という教え。「子褒め」という話にも、根本には、こんな日本人の
「仏性」みたいなものが含まれていると思う。

今二階の床の間に「真如」という掛け軸が飾ってある。仙崖さんと同じ福岡の
お寺の住職を務めた坊様の書。今週の「無茶しぃの会」は、そんな話でも
しながら、煎茶を楽しもうと思っている。ぼくらが、書をみたりして、
「この書はいい」とか「悪い」とかいうのは、おこがましい。いつも
茶を入れながら、その時代の波動にあわせていくと、先人たちが生きた魂から、反対に
見られているような緊張感がただよってくる。これまた「神人一如」な境地だ。

来月の「二階で落語」は、22日(日)
4月は21日、22日が、「染めもん展」
池袋時代から毎年一度、京都の「染めもんや」さん
がきて、天真庵が京都になる日。
「いいもんやで」。

明日の朝は「卵かけご飯」
夜は「タイムドメイン」
かっぽれ仲間で、論語の
仲間の「イワジー」が、売茶翁よろしく、
茶道具ならぬ、音響道具をかかえてやってくる。
「会費は3000円、半分までは、くれしだい。
ただまでまけるが、ただいかはゴメン」みた
いな会。
会費はただ。ただし、自分の聴きたいCD、飲みたいお酒、酒肴を
持ち寄る、が条件。「マイぐいのみ」も持参する、がならわし。

火曜日は「書をしよう会」
売茶翁は、禅僧の身分を捨てて、58歳の時に上洛して、毎朝
東山とか下賀茂神社の糺の森あたりで茶店を開いて、煎茶の世界を
文人たちと楽しみ、ひろめていった。彼を物心ともにさえた書家
で亀田窮楽という人がいた。書をしよう会の貞本先生は、その亀田窮楽
とイメージがだぶる。先週のクラシックの時に飲みながら、「茶道、華道と
同じように酒道も大事だなあ」とのたまっていた。

水曜日、木曜日は「無茶しぃの会」
「粒々皆辛苦道・バイセン」とともに、HPの片隅にのせただけで、すごい
反響があって、びっくりしている。
今月の末は福岡で「お茶会」があるので、「無茶修行」にいってくる。
5月には京都で「お茶会」がある。精進しなければ。

昨日、焙烙で珈琲を焙煎していたら、赤松林太郎くんがきたので、
「初煎会」よろしく、初めて焙煎した「ブラジル」を飲
んでもらった。
新しいことをはじめようとすると、必ずその場に、黄金バッドの
ように颯爽とあらわれる。彼も今回の「福岡・星野村のお茶会」で
花点前をされる原田先生の弟子のひとり。原田先生が花を生け、彼が
ピアノをひく、というスーパーコラボをお寺でやったこともある。
和服と和ごとと、ときどき「た和ごと」を好むピアニスト。
今月30日にトリフォニーホールで、音楽界をやる。
「赤松林太郎」のブログからチケットをどうぞ。残りすくなし、恋せよおとめ、です。