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毎日の暮らしの中にある大好きなもの、こと、出合(会)いなどについての気まま日記

遺作

2010-03-30 09:15:22 | 読書
「えーっ!!!」

思わず驚きの声が出た。

図書館の新刊に、北森鴻さんの「うさぎ幻化行」を見つけたときは嬉しくって。
香菜里屋シリーズで大ファンになったものの、最近新刊が出なくなってさびしい思いをしていたので喜びもひとしおでした。
道夫秀介さんの「球体の蛇」を読み終わった後、さっそく数ページ読んでみたのです。

うさぎへ
ありがとう、ありがとう、ありがとう。
遺書らしきものを残し、飛行機事故で突然この世から去ってしまった義兄・最上圭一。
今度は音響技術者が主人公なのだと思っていたのに。
これからどんな展開になっていくのだろう。
ふと何気なく、背表紙裏の作者経歴を見ていたら・・・・
今年1月25日急逝。本書が遺作となる。とありました。
ショックでした。
いつかまた、香菜里屋を再開する日があると楽しみにしていたのに、もう出合うことはないのです。

嬉しかった新刊が、北森さんからの最後の贈り物となってしまいました。

「うさぎ幻化行」 北森 鴻

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2 コメント

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絶句 (katarohina)
2010-04-02 22:55:53
香菜里屋は、再開されないのか。いつ開くのかと心待ちにしてたのに。香菜さんももう帰れない。これほど哀しい結末はないよね。香菜さんが帰って来てからの展開を期待してたのに。もう冬弧堂とも会えないのか・・・。いまある人も一瞬と思えば目の前の人を大切にしなくては・・・・と思うね。合掌。
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たくさんのこと (yukiusagi)
2010-04-04 08:59:28
北森さんの本で「御衣黄」を知り、昨年出合えた時は感動でした。
北森さんに出会ってなかったら、知ることもなかったのかもしれないと思うと、たくさんの贈り物をもらったような気がします。
考えてみれば、一年ほどのお付き合い(本で)。
それなのに、とても身近な人を亡くした気分です。

まだ未読がある中で「狂乱廿四考」を読んでみようと思っています。
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