たろの日記ページ,gooブログ版

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NHKスペシャルの国民健康保険の話

2006-12-08 07:39:06 | 医療・福祉
この間の日曜のNHKスペシャルは「もう医者にかかれない ~ゆきづまる国民健康保険~」という内容だった。

NHKはスペシャルでもクロ現でも医療制度問題をマメに扱っていて,そこで知る恐ろしい現状に危機感を刺激されることが多い。とはいえ,どうも今回の内容はわかりにくいところが多かった。

内容的には国民健康保険の現状の問題を取り上げた…ということなのだろうけど,冒頭は国民健康保険の掛け金が増えたことで払えなくなってる人が増えてる…ということで,幾つかの例を挙げていた。40万以上の請求が来た人の話とか,鼠径ヘルニアで苦しんでいるが保険料を払ってないので病院に行けず,悩んでいる人の話とか,病院に行ったら保険料を払ってないので保険がなく,役所に行ったら資格証を渡され,「払えない」と言ってる人の話とか…。
そういうのを自治体に問い詰めるシーンがあったかと思うと,その後自治体が払え無い人と払えるけど払わない人がいるということでどういう取り組みをやっているか?…とか。

全体を通していうと,自治体に運用をまかされている国民健康保険制度自体の問題を言いたくて,それについてはわたしも同意するのですが,どうも冒頭の保険料を払え無い人を映すのが,単に自治体が貧乏人に冷たい…ということを言いたかっただけではないか?…と思わせるところもあり,次元の違いを感じた。
というか,本当に貧乏人は保険を使えないのか?…という疑問が生じたのでちょっと調べてみた。自分は国民健康保険ではないので認識を誤ってるかも知れないけど,掛け金額の算出例とか免除の話が見つかった。いろいろややこしくて面倒なのかも知れないけど,失業者が医者にかかるすべが無いわけでもない様子。でもTVではこういう減免の話は一切出てこなかったし,資格証で10割り負担といっても,後で返ってくる…という様な話もなかった…。これって片手落ちじゃないのかしら?。
というか,わたしは病院にいけない…と言ってる人達がどうして保険料を払わないのかに,全く共感できなかった。わたしは今年手術とかをして保険点数分的にはかなり高額な医療を受けました。保険に入ってなかった…というのは考えるだけでも恐ろしいです。TVで払えないと言ってる人の中に「保険料を払うと電気代も払えなくなるから」と言ってる人がいましたが,電気代を払えなくても払うべきだと思う。生活保護を受けることをいやがってるシーンもありましたが,生活保護を受けてでも医療を受けるべきじゃないか?…という気がしました。単に医者にかかるのが嫌なだけじゃないか?,病気を舐めてないか?という感情も浮かんだのです。簡単に言うと,払えない人に,あまり共感も同情もできなかったってことです。

わたしの感覚では病気は怖いもので,医者嫌いだとか,プライドのために行かないというのは考えられません。健康なときに病気になったときのことを考えず保険を払わないというのは考えられません。ついでに書くと車に乗ったりマンションに住んでるのに保険料を払わない人達もいました。まぁそういうのは別にしても,保険料を払うと生活ができないのであれば,生活保護を受けるべきじゃないか?…とすら思います。医療と教育を受けるのは日本人であれば当然の権利であり,それができないのは保護の対象だと思います。
とはいえ,その生活保護も問題をたくさん抱えているし,保険料をちゃんと払っていても,医療を受けられないというような問題もあるわけです。そっちの方が大きな問題である気がするのですが,どうも今回の特集は,個々の人達に日を当てたがゆえに,保険料を払う払わない…という話がごっちゃになってわかりにくいな…と思ったのでした。

今の日本は財政の問題からどうも医療制度が悪化してるような気がします。すごく怖いことです。それゆえにそれをきちんと取り上げるNHKには敬意を感じますが,今回の話に関してはそういう感想でした。
コメント (6)
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