京の冬の旅 大徳寺芳春院の続きです。
2月6日(土)
精進料理の泉仙
お腹もそろそろ減ってきたな~と歩いていると
こんな看板を見つけました。
精進料理の泉仙は、昔、母に連れて行ってもらった事があり
よく知っていますが、
こんなところにも泉仙があるの?
大徳寺の中に、お料理屋さんがあるのかしら。。
と、矢印の方向に奥へ奥へと進んでいきます。
竹の塀に石畳、木々の緑も綺麗で、
雰囲気のある小道が迷路みたいに続いていています。
あら。。ここにも、また泉仙の文字が。。
ほんとにこんな所にあるのかな。。と思いつつたどり着いたのは、
大徳寺の境内、大慈院の中で営業されている
京の老舗精進鉄鉢料理店泉仙でした。
1963年からの営業というこの泉仙。
なんと、50年以上続けてられるという事ですよね。。
さすがお寺の中のお店、福寿弁財天の祠でしょうか。。
お店の中
お店の中に入ると、時間が遅いせいもあってか、
奥に一組のお客さんがおられるだけ。。
和モダンとかお洒落とか、そんな言葉は全く似合わない
昔ながらの歴史を感じさせる素朴な佇まいの店内。
でも、田舎のお家に行ったような、懐かしく温かな雰囲気です。
精進鉄鉢料理
ここで出されるのは、 精進鉄鉢料理(しょうじんてっぱちりょうり)
のコースのみ。あやめ、ゆり、ぼたんの3コース用意されています。
鉄鉢(てっぱち)とは、僧侶が托鉢(たくはつ)で
食べ物などを受けるのに用いる鉄製の黒い鉢。
こちらのお料理は、鉄製ではありませんが
その鉄鉢に似た器でお料理が出てきます。
もちろん精進料理なので、出てくるのは
肉や魚を使用せず、穀物、豆類、野菜などの食材だけで
作られたお料理ですよ。
私達が頼んだのは、あやめコース。
まずは、お抹茶とわらび餅でお食事が始まります。
鉄鉢をかたどった器に、白和え、ほうれん草とゆばのお浸し。。
八寸の盛り合わせには、おからや湯葉、田楽。。
この胡麻豆腐はこくがあって美味しかったですよ~。
ほんの少しの春の温寿司。
筍と山椒の葉が春の香りです。
天ぷらも野菜だけなのですが、エノキ、オクラ、シイタケ、蓮根。。
食感の違うものが組み合わせてあり、楽しくいただけますね。
炊き合わせには、ひろうすや湯葉。
梅の形のピンクのお麩が可愛いです。
食材の味をいかすため調味料の使用を抑えたという味付け、
また、お料理には食材を余すところなく使い切るそうです。
こんな所にも、ものを大切にする禅のこころが
入っているのでしょうね。
かやくご飯とお漬物で〆。。
。。かなと思ったら、白いご飯のお櫃を持ってきて下さって。。
好きなだけ食べて下さいね。。
いえいえ、もう、お腹一杯ですが、
せっかく持ってきて頂いたので一口だけ白ごはんも
おつゆと一緒に頂きました。
お食事が終わって
お食事が終わって、あんまり見せるものではありませんが。。
ほら、この通り、全部頂いてしまいました。
ごちそうさまでした。
そして。。
なんと、この鉄鉢、こんな風に片づけられるんです。
1、2、3、4、5、6、7。。
ほら全部、こんな風に片付いてしまいました。
お魚やお肉はないけれど、タンパク質はお豆腐や湯葉などで
しっかり取れるし、量的にも十分でしたよ~。
静かな静かなお昼ご飯、精進料理にぴったりの雰囲気でした。
この日は、散歩と精進料理、
体にいい事をして体にいいものを食べて
心も体もちょっと元気になれた感じがしました。
ねねとまつ
さて、先ほどの芳春院でのお話。
芳春院では、ずっとガイドさんがついて説明して下さったのですが
芳春院のシンボル北庭園の「呑湖閣」で聞いたお話です。
豊臣秀吉の正室高台院(ねね)と、前田まつとは
幼いころからとっても親しい間柄であったのだとか。
秀吉とおねさん(ねね)が結婚する時の仲人が、
前田利家とまつさんだったり、
前田利家とまつさんの間に生まれた
四女・豪姫を、秀吉とおねさんの養女にしたり、
本当に仲の良い親友の二人であったようです。
そのねねさんが高台寺に終の棲家を建てられた時、
まつさんもその家を訪れたことがありました。
素敵なお家を建てられたのね~
と感嘆することしきりのまつさん。
特に、その余りにも素晴らしいお庭に感動したまつさんが
私も、あんなお庭が欲しいわ。。
と、ねねさんのお庭を造った小堀遠州さんにお願いして
造ってもらったのが飽雲池(ほううんち)と呑湖閣(どんこかく)
だったそうなのです。
歴史上に名を残す二人の偉大な女性。
とても近づけないお二人ですが、
でも、そんな話を聞くとなんだかそんなお二人も
他の女性の持っている素敵な物を見て、
自分も欲しくなってしまう所は私達と変わらない。。
なんだかとっても身近な人に感じてしまいました。
さて、次は、2月11日
まーちゃんやれーちゃんと一緒に出かけた海遊館です。
まーちゃん、れーちゃんと海遊館に続きます。
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