ユキワリイチゲを初めて見たのは、4年前の九重。男池園地をかくし水までユキワリイチゲを捜してうろうろした。薄紫色のきらめきをたたえた大きな花は、光が足りなくて全開していなかった。しかし、初めて見たときの感動は今も記憶に残っている。総領町のセツブンソウの自生地でもユキワリイチゲを見ることができる。
フクジュソウもスプリング・エフェメラルと呼ばれる早春植物である。園芸種として人気があり広く流通しているので、日本全国どこにでもありそうだが、自生地は限られている。山口県では徳佐に自生していると聞いたことはあるが、私はまだ確認していない。総領町にあるフクジュソウは、残念ながら植栽されたものである。リストアステーションのすぐ後ろを流れる川の近くに植えられている。日本には4種類のフクジュソウがあるそうだが、ここでは3種類を見ることができる。見分け方は難しいので、名前だけの紹介にとどめよう。最初の写真:フクジュソウ 中央の写真:ミチノクフクジュソウ 最後の写真:キタミフクジュソウ。キンポウゲ科、フクジュソウ属。
スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれる植物たち。毎年野草の写真撮影は、これらの花から始まる。雪の溶けきらない2月~3月。春を告げる植物として芽吹き、瞬く間に成長、開花、結実して、5月には枯れて地上から姿を消してしまう可憐な植物。その一つにセツブンソウがある。宇部市から最も近い自生地は、広島県庄原市総領町である。総領町の「道の駅」リストアステーションでは、毎年3月の第1日曜日に節分草祭を開催している。今年は、節分草自生地公開2月13日(土)~3月14日(日)、節分草祭3月7日(日)、公開されている自生地は6カ所。そのうち4カ所は、道の駅周辺の駐車場に車を止めて歩いて回るとよい。残りの2カ所は離れているので車での移動となる。昨年は、節分草祭の日に行き、出店のテントで、蕎麦やヤマメの塩焼きなどを食べた覚えがある。写真はその時に撮影したセツブンソウ。キンポウゲ科、セツブンソウ属。