昔に出会う旅

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日本の滝百選、三次市作木町の「常清滝」

2010年06月02日 | 山陽地方の旅
5/29、広島県三次市作木町下作木の「常清滝[じょうせいだき]」へ行ってきました。

「日本の滝百選」のリストを見ていたら広島県で唯一選ばれていることを知り、思い立ったものです。

広島県の滝で思い浮かぶのは「三段峡」や、福山市の「龍頭の滝」ですが、落差126mでは「常清滝」が群を抜き、中国地方でも№1のようです。



県道62号から、レンガ色の建物、三次市役所作木支所の裏手に「常清滝」が見えています。

「常清滝」は、県道から東南東方向に入った谷の奥にあり、午後の陽を受けて白く光っていました。



「常清滝」付近の地図です。

三次市街地から国道54号北上、左折して県道62号へ入ると長い「便坂トンネル」があります。

県道62号を約7Km走ると左手に作木中学、三次市役所作木支所があり、その裏手の谷の奥に「常清滝」があります。



三次市役所作木支所の後方に専用の駐車場があり、横の階段を上り「常清滝」へ向います。

案内標識には「常清滝へ500m」とあり、約10分で到着します。

階段の途中に未熟な赤いサクランボがたくさん落ちていました。



階段を上り、車道に沿って進むと道が分かれ、鳥居方向に直進すると「常清滝」です。

鳥居の扁額には「権現神社」と書かれ、鳥居から先は車の侵入が止められています。

右手に進むと「高丸農園」の標識と看板があり、梨の品種名「新水・幸水・豊水」から梨園があるようです。

何の花か、道の脇に続く草に直径約1cmのツボミがたくさん見られ、もうすぐ花が楽しめそうです。



道が大きく左に曲がるとベンチや、休憩所のある広場で、その先に「常清滝」へ向う細い道が続いていました。

標識には「常清滝 0.4Km」とあります。

広場の一段上には「権現神社」があるようです。



谷川に沿った道をせせらぎの音を聞きながら歩いていきます。

心地の良い風が谷を流れ、時折聞こえてくる小鳥の声に癒されます。

しかし、「マムシ注意」の案内標識が2~3ヶ所にあり、道の先をよく注意して歩きました。



滝の音が聞こえ始め、目の前に「常清滝」の全体が見えて来ました。

陽ざしに輝く緑の間に岩の断崖がそびえ、はるか上から細く白い滝の流れが続いています。

落差126mの「常清滝」の姿を目の前にした感動は、この写真からでは無理のようです。

■滝の下付近に「常清滝」の石碑がありました。
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広島県名勝 常清滝
指定年月日 昭和35年8月25日
指定地   広島県三次市作木町下作木字天楽371-1
説明    
この滝は中生代白亜紀の中期(今から約1億年前)に噴出した
流紋岩の断崖にかかり、三段に分かれている。高さ126米
に及び古くから名瀑として知られた日光の華厳滝や熊野の那
智の滝の高さにも匹敵する。周囲の埴生は深山性の要素に
富み、トチノキ、ヤマモミジ、チドリノキ、ケグワなどの樹木か
らなるみごとな林相にかこまれた滝の姿は一段と美しい
昭和57年10月1日
広島県教育委員会
三次市教育委員会
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「常清滝」の滝つぼの様子です。

水量が少ないためか、岩が固いためか、余りに小さく浅そうな滝つぼです。



展望台から撮った「常清滝」の全体です。

「常清滝」前に上り坂があり、数十メートル上ると丸木で造られた滝の展望台です。

このブログでも紹介した岡山県真庭市の「神庭の滝」を思い出しました。

「神庭の滝」は、落差110mでこの滝よりやや低いものの、水量が多く力強い滝でした。

名のある滝にはそれぞれに素晴らしい個性があるようです。



展望台から撮った「常清滝」の上部です。

「常清滝」三段の内、上二段の部分と思われます。

駐車場にあった観光案内の看板で、「常清滝」の説明文に「瀑水は三段にわかれ、上が荒波(36m)、中を白糸(69m)、下を玉水(21m)と名付けられている。」とありました。

展望台で一眼レフを三脚に取付けて撮影している方に出会いました。

お話を聞くと「常清滝」は、雨の多いこれからの季節が見頃で、紅葉の時期より美しいと感じられているようです。



展望台から撮った「常清滝」の下部です。

水が勢いよく落ちる様を見ると、何となく「玉水」と名付けられているのが分かります。

数日前の雨で、少し水量が増え、より美しい姿が見られたものと思われます。



展望台の坂道に祠がありました。

滝や、泉のそばには神仏が祀られていることが多く、ここでも滝にまつわる信仰が続いているものと思われます。

帰りには「江の川」沿いの「川の駅 常清」に立寄りました。



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