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妻の油絵「蝋梅[ろうばい]」(F6号)です。
今年初めての作品で、「蝋梅」を描くのも初めてです。
冬に美しく咲く「蝋梅」は、中国が原産国とされますが、この絵にもどことなく中国の雰囲気が漂っているようです。
「蝋梅」の下で彩りを添えているのは晩秋に紅葉する「柏葉アジサイ」だそうで、厳寒にめげず美しいコラボを見せてくれました。
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福山市鞆町の小松寺の境内に咲く「蝋梅」です。(2006年2月初旬に訪れた時の写真です)
「蝋梅」と言えば、何故かこの小松寺の蝋梅が一番に想い浮かびます。
以下は意外な歴史のある「小松寺」の参拝の想い出です。
「小松寺」は、
江戸時代の「琉球使節」について書いたページの最後の部分で、鞆に寄港した「琉球使節」の楽師が病死し、小松寺境内に葬られ、追悼碑や、墓が建てられていることを紹介していましたが、他にも興味深い歴史の舞台となっていました。
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路地の向こうに「小松寺」の山門が見える風景です。
鞆では最も大きな「沼名前神社[ぬなくまじんじゃ]」の参道の途中を左に折れ、すぐ右に曲がった路地です。
山門をくぐり、石段を上ると正面に本堂が見えてきます。
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正面に本堂が見える「小松寺」の境内の風景です。
本堂左前の小さな建物は、「有髪薬師地蔵尊」が安置されたお堂です。
この寺の創建は、下記の「小松寺略記」にある通り、「小松内府平」とも呼ばれた平清盛の嫡男「重盛」によるものとされ、1179年に没した「重盛」の遺髪が持参されて法会が営まれたことは港町鞆と平家の強い関係がうかがわれます。
鞆の町から直線距離で北西に2~3Kmの場所には平家の落人が隠れ住んだ里や、「平通盛神社」があり、鞆の有力者から密かに保護されたことも考えられます。
又、室町幕府との深い関係も書かれていますが、将軍足利義昭が毛利を頼って鞆に落ち延び、一説に「鞆幕府」と言われた時期の居館もこの小松寺とされ、激動期の様々な歴史が刻まれていることに驚いたものです。
■小松寺略記が書かれた案内板です。
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小松寺略記 臨済宗妙心寺派
安元元年(1175)小松内府平重盛卿厳島参詣の途路護身の阿弥陀仏像を安置して一字を建立し記念に沼畔に松樹を植う。(樹令八百五十年の偉容を誇りしが昭和二十九年台風により倒伏死す)
寿永二年(1183)二男資盛の命により平貞能京より重盛卿の遺髪を持参す、五輪塔を建立し盛大なる法会を営む。
延元元年(1335)足利尊氏九州より大挙東上の途中弟直義と当寺に宿陣し軍議す、光厳院の院宣を受け錦旗を掲げ意気衝天す。
暦応二年(1339)南北朝期当寺に本営を置きし北朝軍と大可島に陣する南朝軍との激戦十数日旧記什物は勿論殿堂灰燼に帰す、大永年中安国寺六世曇隻華禅師再建し禅刹とす。
天正三年(1575)京を追われし十五代将軍義昭当地に宿陣の毛利輝元を頼り当寺に寓居、羽柴秀吉との和議成立するや常国寺に移住す。古人曰く「足利は小松に興り小松に亡ぶ」と慶安年中城主水野勝成当寺の寺域の大半を割き祇園宮の社地とす。
元和九年(1623)九州久留米の梅林寺三世梅林寺三世澤雲禅師再建す法系今日に至る。
貞享二年(1685)再び境内を割いて社地となし今日に至る。
本堂前に祀る有髪薬師地蔵尊は非常に珍しい石仏で古来霊験顕著として遠近より参詣者多し。
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案内板に霊験顕著な石仏と紹介された「有髪薬師地蔵尊」です。
薬師如来と、地蔵菩薩が合体したような珍しい名の仏様ですが、左上の貼紙におなじみの地蔵菩薩の真言「オン、カ、カ、カ、ビ、サン、マ、エ、ソワカ」が案内されており、やはのお地蔵さんのようです。
名称に「有髪」とあり、いつもの坊主頭のお地蔵さんではなく、フサフサとした髪があるようです。
最近、抜け毛が増え、「有髪」「薬師」の名がついたこのお地蔵さんなら何とかして頂けそうです。